<ストーリー>
グルメ雑誌の記者・来島美和(貫地谷しほり)に、かつての腕を買われ、美和の祖父・来島泰三(津川雅彦)の行きつけの老舗バー「ラパン」でバーテンダーとして働く事になった佐々倉溜(相葉雅紀・嵐)。BAR「K」のバーテンダー葛原隆一(金子ノブアキ)とともに、来島が経営するホテルのパーティで腕を振るってくれと言われるが…。
何年か前にどこぞのアイドルグループのイケメン・亀○クンがやってたワインのドラマに良く似た、お酒がテーマのオシャレなドラマ。不器用そうな相葉くんが、シェイカーをふりふりしようものなら、そこらじゅうに酒をぶちまけやしないかハラハラ。ぜんぜん伝説のバーテンダーに見えないの。とにかく一生懸命、失敗しないようにお酒を作る姿がいじらしいわ。
美和の祖父のために50年前の(氷で冷やさない)カクテルを再現したり、不倫中のOL(倉科カナ)の心をさりげなく癒したり、プロファイラー並みの心理でカクテルをアレンジする佐々倉。癒し系の相葉をつかった地味な演出のつくりはいい。実はこういうグルメ対決的なジャンルって、これでもか!!っていう奇抜なバトルを展開したり、やたらと効果音がうるさかったり、見ていて疲れるドラマが多いの。でもこれは草食系の相葉くんがカクテルでやさしさを運び、それを飲んだお客が心を癒され、草をはむように、貫地谷しほりが周りをウロウロするのどかさ。水商売が舞台で夜遅めのドラマなのになんともいえない爽やかで牧歌的な世界だわ。佐々倉に対し、徹底的にストイックにカクテルのレシピを貫くバーテンダー葛原隆一(金子ノブアキ)は肉食系って感じで悪くないんだけど、これまたどこぞのイケメン山○くん主演のバスケドラマに出てた時と、かわり映えしないキャラクター、金子くんドンマイ。
とにかく景気が悪い昨今では、男性がこんなバーに女の子を誘うような気の利いたデートをしない。ピカピカに磨かれたグラスに注がれる、一杯の美しいお酒がもたらす幸福感。これ見て家にこもりがちな若い人たちが少しでもバーに魅力を感じてくれたら、また市場が活性化するかもね。バブル世代のチャッピーはただ懐かしいだけだけど。(チャッピー)