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明石家さんま、笑福亭から改名の知られざる話

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明石家さんま

 明石家さんまの師匠として知られる落語家の笑福亭松之助(本名・明石徳三)さんが2月22日に亡くなった。93歳だった。さんまは高校卒業後に、松之助さんのもとに入門。当初は笑福亭さんまを名乗っていたが、のちにテレビで活躍しやすいようにと、自身の本名から取った明石家を名乗らせた。松之助さんが、さんまのタレント適性を見抜いていたとも伝えられているが、もうひとつの知られざる事情がある。

 「さんまは入門して間もなく、交際していた女性と東京へ駆け落ちしています。一旗揚げようと目論んでの駆け落ちでしたが、特にあてもないまま、パチンコなどで生計を立てていたといいますね。ただ、持ち前の明るさから東京でも友人に恵まれ、無名の新人としてイベント司会などをこなし、ものまねなどで笑いを取っていたようです。間もなく大阪へ戻り、さんまは破門を覚悟で師匠のもとを訪ねると、何事もなく迎え入れられたそうです。松之助さんのおおらかな人柄がうかがえますね」(芸能関係者)

 芸能界へ復帰することになったさんまは、師匠の勧めもあって改名を行う。

 「笑福亭の名前を返上させたのは、まわりからの物言いを考慮してのことです。一度逃げ出したさんまを師匠が許しても、まわりは何かを言うだろうと考えたようですね。さらに、さんまは上方落語協会に所属させず、自由に芸をしていって欲しい思いもあったようです。今でこそ落語家なのに落語をしないお笑い芸人は珍しくありませんが、当時は今以上に風当たりが強かったといえるでしょう」(前出・同)

 それでもさんまは改名後も落語のテープを寝る前に聴き、自主的に勉強会にも出ていたといわれる。そうした姿勢を崩さないことがさんまなりの松之助さんに対する誠意の見せ方だったのかもしれない。笑福亭松之助さんのご冥福をお祈りしたい。

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