「視聴率が取れるということで、所属の『ワハハ本舗』には連日、NHKや民放キー局から出演オファーが殺到しています。すでに、五輪が終了する9月以降の年内スケジュールは埋まってしまったようです」(放送作家)
今回、猫がカンボジアの代表選手に選ばれるまでの道のりは、バラエティー番組でお膳立てされているような決して安易なモノではなかったという。
「委員会から内定の報告を受けた猫は、男泣きしていました」(芸能事情通)
芸人最速ランナーと言われた猫がカンボジア国籍を取得したのは、'11年11月。マラソン人口の少ないカンボジアで、翌年のロンドン五輪出場を目指したのだ。
「確かに一度は代表に選出されました。ところが、その後に国際陸連から『国籍変更者の条件を満たしていない』とクレームが付き出場停止に…。さらに、『オリンピックの精神を冒とくした』、『ジャパンマネーでカンボジア国籍を買った』などと、日本のみならず地元からも猛バッシングを受けてしまったんです。以来、本業のタレント業にも影響し、開店休業状態のままでした」(芸能プロ関係者)
だが、猫は芸人とは思えぬ不屈の精神力と肉体で批判を跳ね返し、4年後のリオ五輪出場を宣言。結果、5月8日、カンボジア・カンポット州で行われたリオ五輪男子マラソンの代表選考大会で、悲願の優勝を果たすのだ。記録は五輪選考委員会が定める標準タイム2時間19分0秒には遠く及ばない2時間44分2秒…。
「参加することに意義があるというオリンピックの精神に基づき、裁定はカンボジアの五輪委員会に一任されたんです。正直、当落ギリギリでしたが、これまでのボランティア活動が評価されたようです」(同)
この猫を巡ってガ然、盛り上がりを見せているのがスポーツ関連メーカーだ。
「ミズノやアディダス、アシックスといったランニングシューズのメーカーや、大塚食品や味の素といった一流企業の担当者が行列を作って事務所に日参しています。正式にスポンサー契約が成立すれば、最低でも1億円、下馬評では3億円は固い。今、日本は近年まれにみるマラソンブーム。猫の五輪出場を商機と捉えているんです。これまでの猫の年収は100万円未満。テレビのギャラも1本3万円〜。でも五輪出場で出演料の最低額は10倍、年収も100倍になるかもしれない」(芸能プロ幹部)
“ランナー芸人”から“オリンピアン芸人”へ!