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トヨタ、ホンダ、ススキ、スバル… 自動車メーカーがしのぎを削る「自動運転」ここまで進化した!(1)

 昨年10月、安倍首相は「2020年には東京で自動運転車が走り回っている」と宣言した。今まで未知のテクノロジーであった『自動運転』が、あと5年足らずで現実になるとはまさに驚きの発言だったが、同時に自動車新時代への幕開けに期待が膨らんだのも記憶に新しいところ。あれから1年が過ぎ、メーカー各社からは次々と新技術が発表され、革新的な安全自動支援システムが市販車に装備され始めている。

 近年、若者の車離れが取り沙汰されて久しいが、われわれオジサン世代にとって車というものはまだまだ憧れであり、ステータスでもあり、所有感を満たしてくれる数少ないものと言ってもいいだろう。特にこれから新車購入を検討している方には、急ピッチで開発が進む自動運転の技術は気になる部分でもあるはずだ。
 「将来的な自動運転に向けて、先進技術を活用した安全運転支援システムが市販車に組み込まれ始めました。主な技術として『衝突被害軽減ブレーキ』『ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)』『レーンキープアシスト』『ふらつき警報』『駐車支援システム』『ESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)』などが挙げられます。これから車を購入し、新しい技術を体験してみたいという方は、まず、カタログでこれらの機能が装備されているか確認してください。メーカーによってはオプション扱いになっているものもあるので、それらを含めた予算を考えておいた方がよいでしょう」(都内自動車メーカー販売店)

 これらの最新技術は、メーカーによって呼称や制御内容が異なるので注意が必要だ。メーカーにより呼称は違えども、多くのドライバーから特に注目を浴びている技術が『ACC』と言われるものだ。
 ACCとは『定速走行・車間距離制御』を意味する装置で、簡単に言うと、ドライバーが好みの速度を設定すると、あとはアクセルから足を離していても車が勝手に走ってくれるという機能。特に長距離、一定速度を保つ運転をする高速道路などの走行では便利だ。

 すでに愛車に『CC(クルーズ・コントロール)』が実装されているという方も多いだろう。
 CCにアクティブの“A”が加わったわけだが、CCとACCの機能の違いは何だろうか?
 CCは先行車との車間距離を一定に保つためには自分でブレーキを踏まなければならなかったのだが、ACCはそこからさらに一歩進んで、車が自動で速度を調整し、一定の車間距離をキープしてくれるのだ。渋滞などで前方が詰まっているときは、自動でブレーキをかけて停車してくれるという画期的な機能なのである。

 しかしこのACC、メーカーによって仕様が異なり、性能にもかなりの差があるので注意しよう。
 「キーワードは『全車速追従機能』の有無です。例えばスバルの運転支援システム『アイサイト』ですが、こちらは0〜100キロの全車速域で追従が可能です。一方、トヨタの安全技術『レーダークルーズコントロール』は約50〜100キロでの追従となっています」(自動車雑誌ライター)

 この違いは何か?
 「スバルの場合は先行車が0キロ、つまり停車していた場合、自動でブレーキをかけて自車を停止させるのですが、トヨタの場合は50キロ以下に速度が落ちた場合は機能が解除されます。警告音とディスプレー表示があり、自分でブレーキ操作をしなければならないのです。一見、大した違いがないように見えますが、渋滞時に威力を発揮するのが前者です。渋滞ポイントではアクセルとブレーキ操作を繰り返し、車を少し進ませてはまた止めるという運転をしなければなりません。MT車ならさらにクラッチとシフト操作まで加わります。しかし、全車速追従機能付ACCであれば、一度セットしたあとは低速走行時でも自動で停車し、先行車が進めばレバーやアクセルを軽く踏むだけで再度自動発進。先行車に追い付くとブレーキをかけて停車してくれます。これは渋滞時の疲労を大幅に軽減してくれます。将来的には各メーカー全車速追従に対応してくると思いますが、現時点では各社バラツキがあるので、メーカーや車種による機能差を事前に調べておいた方がいいでしょう」(同ライター)

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