この謎の生物は、ゴリラとチンパンジーの混血によって生まれた生物と言われている。この手の混血生物と言えば、阪神パークで人気を博したヒョウとライオンの混血動物「レオポン」が連想される。ただ、本来あまり生殖能力はなく、繁殖することはあり得ない。だが、野生状態でチンパンジーとゴリラが性交したライオンイーターは、既に群れをなすほど繁殖しているのである。
数年前にこの怪生物の初の目撃者となった動物カメラマン、カール・アンマン氏は、この類人猿の足は、平均的なゴリラの足よりも約2センチ大きく、ゴリラの作らない平地に地上に大きな巣を作り、夜中に咆哮(ほうこう)することがあると報告している。夜中の咆哮は、チンパンジーにしてはあり得ない行動であるという。
地元の住民たちが「ライオン・イーター」と呼び恐れるこの類人猿は、チンパンジーの頭脳を持ち、ゴリラのパワーを持つハイブリッド生物。罠をかけ、集団で狩りをし、あの百獣の王・ライオンさえも捕獲し食べてしまうという。それゆえ「ライオン・イーター」という名前で恐れられているのだ。このライオン・イーターは肉食なのだ。あまりにも危険である。
果たしてこの謎の類人猿「ライオン・イーター」が新種の生物か、ゴリラやチンパンジーの亜種なのか、まだまだ詳細は不明だが、今後もアフリカから目が離せない。なお付近ではツリーピーターという道具を使う謎の類人猿の存在もうわさされており、アフリカの奥の深さを感じる。
(山口敏太郎)