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新日本『G1』Bブロック、全勝のジョン・モクスリーが内藤哲也撃破で首位独走状態!

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ジョン・モクスリー

 新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』Bブロック公式戦の5戦目が28日、愛知県体育館で開催された。今年は同所で2連戦となったが、札止めとなった初日に続いて、この日は5,278人の満員マーク。連日の盛況となった。

 まず、後藤洋央紀と矢野通のCHAOS同門対決。矢野は同門対決で本領を発揮する。この日も策士の矢野は試合前、後藤に友好モードを示したが、スキをつき丸め込みでだまし討ちするなど、会場は矢野ワールドに包まれた。しかし、これを規格外のパワーで切り抜けた後藤は、忘れた頃に飛び出す後藤式で丸め込んでカウント3。機嫌がいい後藤は勝利の“ざんまいポーズ”を披露。矢野を悔しがらせた。

 続いて、ジュース・ロビンソンとNEVER無差別級王者の石井智宏が激突。髪の毛をバッサリ切ってから吹っ切れたのか、自信を持って試合をしているジュースは、ハイスピードかつ当たりの強い石井の攻撃にしっかり対応し、好勝負に。終盤、石井はジュースのパルプフリクションに対し、めったに出さないタイガースープレックスで切り返すと、最後は垂直落下式ブレーンバスターが決まりカウント3。石井が勝利を収めたが、ジュースの成長には目を見張るものがある。

 前日の前哨戦の後、タイチが求める形で握手を交わしたジェフ・コブとタイチの一戦。この日もタイチはクリーンにいくと見せかけたが、やはりこれはわな。ダーティーファイトでコブのペースを崩す。しかし、コブは急所蹴りをヘッドバットで切り抜けると怒涛の反撃を見せる。最後はツアー・オブ・ジ・アイランドでフォールを奪い、しっかりとお仕置きして見せた。コブは後半戦、注目した方がいいかもしれない。

 セミファイナルでは、鷹木信悟とジェイ・ホワイトがシングル初対決。長身のジェイは持ち前のインサイドワークで間を外しながら、鷹木の首に着実にダメージを与えていく。鷹木も力強いファイトで応戦し、ジェイを追い込むが、最後はラスト・オブ・ザ・ドラゴンを切り抜けたジェイが、クロスアーム式のブラディサンデー。さらにブレードランナーで20分近い死闘を制した。クロスアーム式のブラディサンデーは初披露だと思われる。ブラディサンデーはバレットクラブの初代リーダー、プリンス・デヴィット(現フィン・ベイラー)の必殺技だった。ジェイは後半戦に向けてまた厄介な技を出してきた。

 メインイベントはIWGPインターコンチネンタル王者の内藤哲也と、IWGP USヘビー級王者のジョン・モクスリーのチャンピオン同士によるシングル初対決だ。モクスリーがディーン・アンブローズのリングネームで、WWEのスーパースターとして活躍していた半年前には考えられないカードが名古屋で実現した。

 モクスリーはWWEの第一線で活躍していたにもかかわらずWWEとの契約を終えて、新日本プロレスのシリーズの中でも最も過酷とされる『G1クライマックス』にエントリーすると、開幕戦のダラス大会を除きフル参戦、ここまで無傷というツワモノだ。モクスリーは場外戦でペースを握るも内藤が花道のラフ殺法で反撃。しかしモクスリーがパワー殺法で内藤を追い詰める。終盤、コリエンド式のデスティーノを決めた内藤だったが、最後はダブルアーム式DDT、デスライダーでカウント3。内藤もモクスリーを止めることができなかった。試合後、モクスリーは名古屋のファンに感謝の意を述べながら、G1優勝宣言。この黒船はホンモノだ。

文 / どら増田
写真 / 爽健美

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