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追悼! 本誌だけが知る秘話 ビートたけし幻の高倉健主演映画「大阿闍梨」(1)

 国民的映画俳優の高倉健さんが、悪性リンパ腫のため11月10日に死去した(享年83)。
 悲報から一夜明けた19日、健さんゆかりの地には献花台が設けられ、東京・銀座の東映本社『丸の内TOEI』前では社員150人が黙とう。2500人のファンが冥福を祈った。
 また、健さん主演の映画『幸福の黄色いハンカチ』('77年)の舞台となった北海道夕張市の観光施設『幸福の黄色いハンカチ想い出ひろば』でも、多くの問い合わせを受けて冬期休業を中断し、営業を再開。ファンたちが献花台に手を合わせた。
 その悲しみは国内にとどまらず、対日強硬姿勢を取り続ける中国へも広がり、中国外務省は哀悼の意を示し共産党系の新聞も追悼記事を掲載。改めて存在の大きさを知ることとなった。

 健さんから最後まで「一緒に映画撮ろう」と言われていたビートたけし(67)も、ショックを受けた一人だ。
 たけしが初めて健さんに出会ったのは、'85年に公開された映画『夜叉』での共演だった。
 たけしが当時をこう振り返る。
 「『夜叉』で共演することになったんで、ロケ先の福井県に向かったんだ。そしたら健さんが福井の駅のホームで待っててくれた。雪の中で花束を抱えてね。それで『たけしさんですか? 高倉健です。私の映画に出て下さって、ありがとうございます。宜しくお願いします』。電車から降りたらそう言われて、その花もらっちゃってさ。ああ、高倉健だ。どうしよう参ったなと思ったよ」

 さらにロケ先での健さんの気遣いぶりにも驚かされたという。
 「食事の時間になって広間に行くと、役者とスタッフが別々に座ってる。食事が始まってビックリしたのはさ、健さんは常にスタッフに出てくる献立を見ているんだよ。自分の席の飯と比べるんだ。それで旅館の女将さんがフグの刺身の大皿を健さんと俺の席に置くとさ、『スタッフの席には? この席だけ特別なものを頂くわけにはいかないんですよ。お願いします、皆さんにもフグを出してあげて下さい』って。すごいなあって思ったね」

 当時を知る映画関係者も言う。
 「ロケ先は真冬ですからね。焚火にあたらないとやっていられない。ところが、出番がないのに現場に来てる健さんがあたらないから、誰もあたれない。見かねたたけしさんが『皆があたれないからあたってくださいよ』と言っていたのを覚えています。それでしまいには『撮影の邪魔だから帰ってください!』と帰しちゃった(笑)。あれはたけしさんにしか言えませんが、とにかく健さんの周囲への気の使い方は、終始半端ではなかった」

 健さんの真面目さを物語るエピソードとして、こんな話もある。
 再びたけしの話。
 「健さんはドライブが好きだからね。以前、健さんが夜に車で銀座を走ってて、コーヒー飲むんでちょっと停車してたら、酔っ払いが後ろのドア開けて『渋谷行ってくれ』って。タクシーと勘違いしたんだ。それでも健さんは何も言わず、そのまま渋谷まで送ったって。着いたら酔っ払いが『いくらだ?』って言って、健さんは『いや、私、高倉の車ですからいりません』。『えっ、タダなの!? アンタいいヤツだね』って帰ってったってさ。酔っ払いは高倉健を運転手代わりにしたなんて、いまだに信じてないだろうね」

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