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【ドラマティックレビュー:川崎記念】ハタノヴァンクールはスマートファルコンのようになって欲しい

 2011年にジャパンダートダービーを制覇したグレープブランデーが東海Sで久々の重賞勝利を挙げたが、今度は2012年度の覇者ハタノヴァンクールが川崎記念で勝利を挙げ、GI2勝目を飾った。

 川崎記念の見所はやはり東京大賞典で2着、3着だったハタノヴァンクールとワンダーアキュートの一騎打ち。ハタノはジャパンダートダービー後の2戦は10着、8着と不振が続いた。東京大賞典では主戦の四位騎手が騎乗停止のため内田騎手が騎乗。ハタノの持ち味と言えば後方から徐々に進出し、一気に抜き去る豪快なまくりだが、ピンチヒッターの内田騎手はこれまでとは異なる好位追走を選択し2着と復活の兆しを見せた。

 川崎記念では再び、四位騎手に手綱が戻り、どんな策を講じてくるか注目していたが、ワンダーアキュートをマークするかたちで東京大賞典と同じく好位追走。3コーナーを回ったところでアキュートを外からまくり、最後までアキュートの追撃を凌いだ。個人的には地方出身、南関東を知り尽くした内田騎手がハタノ復活のきっかけをつくり、四位騎手が仕掛けるベストタイミングを見出したと感じている。

 レース後、ハタノヴァンクールはフェブラリーSには向かわず6月の帝王賞を目標にすると発表。完全復活を遂げた今、ローマンレジェンドがいないうえに、ハタノもいないのは残念だと思ったが、これは逆にアリかもしれない。

 ハタノはダートでは長距離にあたる2000mもこなせるうえに、地方特有の深い砂も問題無し。これからは地方重賞を根こそぎ制覇し、スマートファルコンのような存在になって欲しい。スマートファルコンは交流重賞だけのローテで圧倒的な力を見せながらも、なかなか中央GIに参戦せず、最後までフェブラリーSとジャパンカップダートで走ることはなかった。しかし、対トランセンドが実現したJBCクラシックやワンダーアキュートと僅差の死闘を演じた東京大賞典など、地方競馬場を舞台に貴重な対戦カード生み、記憶に残るレースを見せてくれた功績は大きい。ダートを盛り上げるには、スマートファルコンのような馬がいたほうが面白くなるだろう。

〈プロフィール〉近藤雄亮:キャリア3年目の若手放送作家。売れっ子作家ではないため安定した生活をするには競馬の成績がカギ。昨年度のおこづかい馬券の成績はで回収率137%、プラス収支をキープ。Twitterのアカウントは「@minoru1202」。

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