「その後、元歌手の千葉マリアとの間に“隠し子”がいたことが発覚した。仁科は松方さんの女遊びをやめさせるために、パイプカットを命じたほどです。ところが今度は、ドラマ『HOTEL』(TBS系)に出演した当時、共演した新人女優の山本万里子さんとの不倫騒動が起きた。結局、仁科とは'98年に慰謝料なしでの離婚が成立したんです」(元女性誌記者)
松方さんと仁科の離婚の裏事情を知る映画関係者は、こう当時を振り返る。
「慰謝料はなかったと言われていますが、松方さんは『私が言うと愚痴になりますが、10億円近い金は亜季子や本人の実家にいっていると思います。離婚前から生命保険や貯金の解約を進め、離婚後も社債を黙って現金化したようで、何とも恥ずかしい』とボヤいてましたよ。それだけではありません。当時、仁科は興信所を雇い山本さんの自宅や松方さんの寝室まで探りを入れていたという話もある。いずれにせよ、2人の関係は冷えきっていたということ。離婚して正解だったと思います」
離婚後、松方さんは山本さんと暮らすようになり、女遊びもピタリと止んだという。
「2011年には所属していた大手芸能プロから独立したのですが、円満退社とはいかず、その事務所オーナーとの金銭トラブルが発覚したんです。その時はちょうど東京都の『暴力団排除条例』が施行される直前で、民放各局が規制を強める中、松方さんはフジテレビを出禁になった。誰かにハメられたんですよ。そのため芸能界から干される状態になり、生活も苦しかったはずです」(友人のマスコミ関係者)
しばらくして徐々にテレビ出演も解禁され、元スターの“互助会”と呼ばれる『夢グループ』主催の『夢コンサート』で、小林旭と舞台の主演を務めるようになり、ようやく生活も安泰。しかし、その矢先に病魔に襲われ、長期入院を強いられたのだ。
「高額治療に加えて、大学病院の特別室でしたからね。入院費を工面するのに苦労したと思います。それでも山本さんは、泣き言一つ言わず尽くしてきた。その意味では、事実上25年間連れ添った山本さんに最後を看取られた松方さんは幸せだったと思います」(同)
改めて、昭和の名俳優・松方さんに合掌!
(構成=本多圭)