国内か海外か、揺れた男が決意したのはオクタゴン出撃だった。
PRIDE休止の影響でことし2月以来リングから遠ざかっていた桜井は戦いに飢えた様子で「機会があれば挑戦したい」とUFCからのオファーがあることを示唆した上で、UFC参戦意思を表明してみせた。
桜井のUFC参戦といえば、2002年3月の「UFC36」でマット・ヒューズが保持するウエルター級王座に挑戦して敗れて以来となるが、桜井の頭の中にはすでにUFC参戦後のプランもあるようで「マット・ヒューズやサン・ピエールと戦ってみたい」と具体的な対戦希望選手の名まで挙げ、UFC参戦への強い意欲をのぞかせた。
関係者も桜井のUFC出撃を裏付けるように証言する。「桜井とは家族のような間柄」と語るシーザー会長は「UFC?面白いんじゃない。今回のシュートボクシング参戦(対戦相手未定)は米国へのたたき台と見ていい」とかつての師匠は桜井のアメリカ行きを後押し。さらに「総合格闘技は立ち技が強くなければダメ。彼がずっと勝ってきているのはやはり打撃。米国に行く前にシュートボクシングで原点回帰して、打撃を磨いてから行った方がいい」とアドバイスまで送った。
適正体重が75〜76kgという桜井。現在日本ではPRIDEファイターたちが続々とHERO'Sへの移籍を果たしているが、「70kgと85kgしかないでしょ?落としても73kgまで。それ以下は厳しい。オレの階級がない」とし現状でのHERO'S参戦には否定的で、ベストウエートでの戦いに強いこだわりを見せ「やはり自分に合った階級で戦いたい。UFCには77kg(ウエルター)級があるよね」とあらためて視線の先にオクタゴンの舞台があることを示唆した。
桜井は「早く軌道に乗れるような居場所、ポジションを築きたい」と戦いへの抑え切れない気持ちの高まりを明かした。
桜井のUFC再出撃はもはや時間の問題といえそうだ。