15日の発売以来、予想を超えるヒットを続けている金平本。双葉社の編集担当者・渡辺拓滋氏も「通常、本の発売から2週間で消化率が30%いけば売れ行きがいい本なんですが、(金平本の)消化率は8割5分。売り切れ店続出で重版を検討している段階です」とホクホク顔だ。
同書は先代の金平正紀会長、具志堅用高をはじめとする世界チャンピオンのことから亀田家のことまで幅広く書かれており、往年のボクシングファンから現在のファンまで楽しめる内容。だが、反響はボクシングファンだけにとどまらない。
同担当者は「後援会の関係者や青年会議所、企業関係の代理店などから金平会長に講演オファーが舞い込んできています。内容はビジネス哲学について」と明かした。
ボクシング以外にも、先代の会長が残した借金約27億円を10年間で残り3億円まで返済した方法や世界チャンピオンのつくり方なども書かれており、企業経営、人材育成の指南書としての側面も持ち合わせている。
小泉純一郎元首相、“ホリエモン”こと堀江貴文氏や現在の経済状況まで、様々な事象にも触れられており、「現在、テレビ局や雑誌社と調整中ですが、政治家や経済評論家との対談も企画されています」という。
同書によれば、先代の金平会長は、故渡辺美智雄氏や故田中角栄氏などとも交流があったという。それだけに、田中眞紀子議員や自民党を離党した渡辺喜美議員との「2世対談」という企画が実現する可能性もあり得る。
この日、金平会長は所用のため不在だったが、会長秘書を務める篠田誠司氏は、本紙の取材に対し「(金平会長は)『そういう企画があるのであれば、お受けします。誰とでもいうわけにはいきませんが、ぜひ』と言っておりました」と答えた。
本の発売で意外な一面が明らかになった金平会長。今後、対談は実現するのか、その動向に注目が集まる。