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「渋井哲也の気ままに朝帰り」 年始からキャバクラのはしご

 年末年始、歌舞伎町や六本木のキャバクラは一時にぎわいを見せていた。歌舞伎町では、あるキャバクラは満席で、長時間待たなければならなかった、といいます。キャバクラ嬢の話を聞いても、とても忙しかった、と話す人が多かったのです。そのため、休みは1月1日だけ、という嬢も多かったのではないでしょうか。

 年末年始の営業の基本は、「あけおめメール」でしょう。年賀状の代わりに、年を越してから、「あけましておめでとう」と携帯メールに送るのです。今年は、去年よりもデコメ(デコレーションメール)が多かったような気がします。

 2010年の初めてのキャバクラは歌舞伎町でした。奇しくも09年の最後に行った店と同じでした。

 その日、私は誰とも話していなかったので、夜、新宿ゴールデン街に飲みに行きました。すると、その店で知り合いに会ってしまいました。彼は1人会社の同僚を連れていて、3人で話しながら飲んでいたのです。すると、セッキャバに行こうという話になったのです。行き先は知り合いがかつて毎日のように通っていた店です。

 店の前に行くと、知り合いは、

 「○○○さんは、いますか?」

 と店員に聞いた。すると、

 「今日は休みです」

 と答えたところで、知人のテンションは下がった。そして、

 「○○○じゃないと、(40分に)一万円を払えない」

 と言い出しました。たしかに、誰のためにキャバクラ代を支払うのかは重要でしょう。飲みにいくだけで、普通に飲む以上の費用がかかります。誰と飲みたいのか、誰と話したいのか、誰のおっぱいを触りたいのか、といったところがモチベーションを高めるものです。

 結局この日は、再び知り合いの客引きがいる店に行くことになりました。1人1セット(60分)5000円でよい、ということなので、3人で1万5千円か、と思いきや、その客引きは、

 「渋井さんは、指名ですよね?」

 と言ってきた。誰のことを指すのかはわかりますが、まさか今日も入っているのか? ちょっと想定外だったな。結局指名することになり、知人の同僚も1人目で指名したことで、結局1時間で3万5千円になったわけです。年始のキャバクラだから、やや上機嫌だったのは仕方がない。

 「じゃあ、帰りますか?」

 と言うと、その知人が、

 「この店、あと30分で閉店なんだって。だから延長という話があるんだけど」

 と言ってきた。同僚がそれを願っているらしく、あと30分なら、ということで、延長になったのです。そこでテンションが急にあがったようで、嬢3人と我々の6人分のテキーラを頼んでしまいました。一気に飲みましたが、それほどアルコール濃度が高くない印象でした。私が指名した嬢も同じような印象を持ったのです。

 しかし、その30分で5万円を請求され、「高いな」という印象を持ちました。なんでだ? 指名嬢に聞くと、テキーラ代が高いとのこと。「テキーラは女の子が酔いやすいので、高めに設定している」とのこと。

 なぜか納得がいかない我々3人は、他の店に消えていったのでした。年始からキャバクラのはしごをするなんて…。

<プロフィール>
渋井哲也(しぶい てつや)フリーライター。ノンフィクション作家。栃木県生まれ。若者の生きづらさ(自殺、自傷、依存など)をテーマに取材するほか、ケータイ・ネット利用、教育、サブカルチャー、性、風俗、キャバクラなどに関心を持つ。近刊に「実録・闇サイト事件簿」(幻冬舎新書)や「解決!学校クレーム “理不尽”保護者の実態と対応実践」(河出書房新社)。他に、「明日、自殺しませんか 男女7人ネット心中」(幻冬舎文庫)、「ウェブ恋愛」(ちくま新書)、「学校裏サイト」(晋遊舎新書)など。

【記事提供】キャフー http://www.kyahoo.jp/

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