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60代引退宣言したソフトバンク孫社長の腹の内

 株主総会シーズンが終了した。平穏、波乱含みとさまざまだが、中でも話題を集めたのは、株主との質疑応答で例年“傑作”が飛び出すソフトバンクの総会。ある株主から「最近のCMは『ナンバー1』を連呼して鼻につく」と指摘されると、孫正義社長は「人にそう言われるようにならなくちゃダメですね。今、反省しました」と応じた。

 さらに、引退の時期を問う質問に対しては「60代のどこかで社長という現役の立場から退きたい。これは19歳のときに思い描いた私の人生50カ年計画です」と笑顔で答えた。
 「もし元気に健康でいられたら、後継者を育成するために設立したソフトバンクアカデミアの校長として思想を語り続けたい」とも述べ、「後は世界中を旅して絵を描きたい。のんびり暮らしたい」と語った。

 ところが「しょせん彼のリップサービス。額面通りに信じる向きは皆無に等しいでしょう」と苦笑するのは、株主でもある同社OB。
 「総会のヒナ壇には社外取締役の柳井正さん(ユニクロ会長兼社長)も並んでいた。柳井さん自身も『65歳での引退』を宣言しながらアッサリ撤回している。本人は去年の総会で『孫社長が生きている限り、嫌がられようが社外取締役を続けます』とエールを送ったほどの孫社長シンパ。柳井さんの支援を頼りに孫社長も前言を撤回し、死ぬまで社長を決め込まないとも限りません」

 実際、孫社長は別のインタビューで「今はソフトバンクのことで頭がいっぱい。引退した後のことは、あまり考えていない」と“本音”を口にしている。それは孫社長が執念を燃やす米携帯通信4位の『Tモバイル』買収成功に他ならない。
 とはいえ、これが実現すれば有利子負債は10兆円超に膨らむ。経営の屋台骨を揺るがしかねないだけに、これが引き金となって、本人の大野望とは裏腹に“建前通りの早期リタイア”もあり得そうだ。

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