まさに新宿の惨劇だ。ハッスル最大のビッグマッチで、モンスター軍の強力援軍として20年ぶりにタッグを組む2大レジェンドヒール。1979年のプロレスオールスター戦と88、89年の全日本プロレス「世界最強タッグ」に最凶タッグを結成した両雄だが、この日は決戦を前にひと暴れだ。
今大会は“素人タッグ”というべきHG&RGと対戦するが、それを見越してかこの日の来日会見では素人をえじきに“デモ葬”。報道陣の「実際に動けないのでは?」との問いに、ブチ切れたシンが記者をサーベルで殴打、続けてブッチャーもイスを投げつける大立ち回り。素人が気を失ってしまうほどなぶり倒し「シンと組んでBI砲(ジャイアント馬場&アントニオ猪木)と闘ったこともあるが、俺たちが組めば負けるわけない。ガッハッハ」(ブッチャー)とご満悦だった。
いまなお血気盛んなところをみせた2大レジェンドヒール。ただ会見ではシンが「オレ様がナンバーワンだ」と吠えれば、ブッチャーも「それは違う。ブッチャー様こそナンバーワン」と譲らず、タッグ間に亀裂が入りかねない言い争いも。かつて日本を震撼させた黒い呪術師と狂虎の再合体はどんな展開をみるのか。何が起こるかわからない。