打ち切り説が持ち上がっても、もはや誰も驚かない「バイキング」だが、継続されることは、ほぼ既定路線だという。その大きな理由が、メインMCに大抜擢した坂上忍の顔に泥をぬるわけにはいかないということだとか。ただそんなどん底の番組内では、「起死回生の方法を見つけた」と関係者が、なぜか張り切っているというから驚きだ。その起死回生の方法とは、“健康番組”へのシフトだという。
「ありきたりすぎる陳腐な企画ですが、実はこの“健康”が現在、お昼の時間帯は穴場なんです。どうやらここに目をつけたようです」(テレビ局関係者)
ゴールデン帯では、健康情報や医者が出演して病気の解説をする番組などが、安定した数字を残しているが、確かに現在、お昼の時間にそのような番組はない。さらに、過去に放送した「バイキング」の中でも、健康をテーマとした時は、若干ではあるものの、視聴率は上昇したとか。そこで、徐々に、健康情報を増やし、来春頃には完全に、“健康番組”へとシフトを完了させるというのだ。
ちなみに、お昼の時間帯で“健康志向”といえば、日本テレビでみのもんたが長きにわたり司会をつとめた「午後は○○おもいッきりテレビ」を思い出す方も多いだろう。1987年から2007年の20年間、主婦から大きな支持を得た同番組だが、今後の「バイキング」は、この「午後は○○おもいッきりテレビ」を、そのまんまマネする勢いで企画が進められているようだ。
当初、「バイキング」は同時間帯に放送されている日本テレビの「ヒルナンデス!」を意識してつくった番組であったが、まったく本家と戦えるような番組とはならず敗北した。今度は、すでに終わっている「午後は○○おもいッきりテレビ」ということのようだ。ただ、「ヒルナンデス!」も「午後は○○おもいッきりテレビ」も日本テレビの番組であるため、フジテレビは完全にオリジナリティは捨て去ったことは間違いないことだろう。
もちろん、テレビ東京にも視聴率競争で敗北したフジテレビが、こんなオリジナリティがまったくない企画で、過去の栄光を取り戻せるとは、とても考えられないというのが、業界関係者の大方の意見である。
フジテレビの迷走は止まるどころか、ますます加速中だ。