実際、ムダ毛の処理を怠っているイイ女なんて存在しませんもんね。 と、“毛話”をしているところで、泣きそうな顔のキャバ嬢が約1名。立川のキャバクラ『N』在籍のユウさん(仮名・24歳)。 薄毛男性が毛の話しに敏感なくらい、彼女もムダ毛の話しに敏感だ。
「私、レーザー脱毛に失敗して、腋の下が真っ黒になっちゃったんです…」
嫌がるところを無理やり見せてもらえば、真っ黒とまではいかないが、そこだけ日焼けの名残りのように黒ずんでいる…うーん、やっぱり黒い方だろう。もともとかなり毛深く、しかも毛質が剛毛な性質だ、というユウさん。剛毛な割りに肌はデリケート。処理にはいつも悩まされていた。 剃れば剃刀まけ、抜けば赤く腫れあがる。それでもお手入れは欠かせない。お水を初めエステに通える余裕ができた時は、これでムダ毛処理の悩みから開放されると、ホッとしたのだが…。
「普通、人の体毛って同じ毛穴から2本程度が交互に生えて来る仕組み。だから一度脱毛しても、次の第2弾の毛をもう一度脱毛しないと完了じゃないんです。でも私の場合、細胞がすごく強いらしくて、4回の脱毛が必要だったんです。全身全ての処理が終了するまでトータル2年かかりました」
これまた随分と長い道のりである。「足や腕は何ともなかったけど、腋だけが黒ずんでいくんです。レーザー脱毛だから、肌が弱い人は一時的に軽い火傷を負うこともあるって、やがて治ると言われていたんですけど、3か月経っても治らない。で、次の脱毛の時にはさらに黒ずんでしまう…」
腋毛の脱毛は、一度抜き去ったあと、第2弾の毛が生え始め、1.5センチ以上伸びるまで待たなければならない。その間およそ2か月。「腋毛を剃ったら元の黙阿弥なので、エステに行って脱毛するまで生えっぱなしにしておかなくちゃいけないんです。私は半年以上も、お店では苦労しました」キャバクラではキャミソールやノースリーブなど、腕を出した服装が基本。そのため腋の甘いユウさんは大そう苦労した。「オーガンジーのケープを肩から掛けたり、アレコレ工夫してました。それも無理なら、もうトコトン腋をしめて…腕を上げないように」そんな苦労を経て腋毛脱毛を重ねたのだが、例の黒ずみは増すばかり。4度目の脱毛が終わった後は、チョコレートでも隠しているのか? といった色合いだった。
「病院にも行きました。レーザーによる火傷で、色素沈着も起こしているって…」せっかくお店で堂々と腋を見せれるよう、苦労したというのに、これでは台なし。
「乳首とかアソコに塗って、色素を漂白するクリームを通販で試したら、さらにドツボ。爛れて結果的にもっと黒くなっちゃって…」今度は海苔を貼っているかのような状態に。 結局、腋を締めて接客するスタイルはずっと続くことになってしまった…。
「しかも、お店では結構“毛”の話しをするお客さんって多いんです。“この前女房の寝込みを襲ったら腋毛がボーボーでさ、萎えたよ”とか。そういうトピックスが、もう怖くて怖くて」ユウさんにとって、ひとごとではない。しかも、客がふざけて、「腋チェック!」とやった時、ユウさんの腋の下を見て、言葉を失ってしまったというから…それもショック。
「今はだいぶよくなって来たんです。でもやっぱりまだ人目にはさらせない」ユウさんの、腋締め接客スタイルはまだまだ続きそうだ。