「花火大会にはあまり良い思い出がないんです。花火自体は好きなのですが、有名な場所だと人混みが凄いじゃないですか。過去、ある場所の花火を当時の彼と見た時のこと。
その花火大会は、毎年何十万人もの人が訪れる場所だったのですが、混雑を緩和させるために、客は絶対に止まって見ることが許されないんです。そのため、暑い中、ずっと歩き続けなければなりません」
その際、場所によっては客が多く押し寄せ、もみくちゃ状態になることもあったという。
「浴衣の中は汗だくで、足は痛くなるし最悪でしたね。それに、東京はビルも多いですから、花火が見えても、半分隠れることもよくありました。あと、人混みにまみれている時、ふと上を見上げると、ビルの上層階でディナーを楽しみながら花火を見ている人たちが見えたんです。その時、こんな汗だくになりながら必死に花火を見ている自分が嫌になりましたし、この状況しか用意できない彼の能力にも引いてしまったんです」
高級ディナーは無理でも、せめて穴場スポットなどを予め調べてくるリサーチ力は欲しいと、真矢さんは語っていた。
写真・ Amir Kbah