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ペナントレース佳境 今オフは球界の大移動になる!?(DeNA)

 DeNAベイスターズが「今季の主催試合の観客動員が100万人を超えた」と発表したのは、8月15日だった。主催ゲーム48試合目での到達は昨季の52試合目を上まわり、実数発表となった2005年以降では「最速」となる。
 「球団が営業努力しているのも事実だが、中畑監督の存在が大きいですよ」
 DeNA以外の大多数の球団は、前年比で“微増減”といったところ。時折、「はしゃぎすぎでは?」と思う場面もあるが、中畑清監督(60)がスポークスマンを兼ね、テレビ、新聞、ラジオ等で必至にチームをアピールしている。クライマックスシリーズ進出の可能性もまだ残っており、DeNAの経営陣は「中畑サマサマ」といった心境だろう。

 「昨季までは攻守ともに選手交代がワンテンポ遅かった。正確な言い方をすれば、中畑監督が我慢し、中堅、若手に経験を積ませたわけです。今季の中畑采配は仕掛けるのが早く、それが功を奏しています」(プロ野球解説者)
 投手の配置換えも早かった。山口俊(27)にクローザー失格の通告をしたが、その後、先発投手としてやり直す機会を与え、今ではローテーションの主軸まで務めている。新クローザーとなった新人・三上朋也(25)に対しても、そうだった。“お疲れモード”に突入すると、5年目の国吉佑樹(22)を抜擢。シーズン中に守護神を代えるのは“邪道”かもしれないが、「総力戦」の緊張感もあり、むしろチームの士気は高まっている。
 就任3年目にして、中畑監督はDeNAを「戦う集団」に引き上げたのである。
 だが、その中畑監督の任期は今季までの1年。最下位脱出には成功したものの、2年間の成績を恥じ、「ケジメを付けたい」と申し出たという。昨年オフ、フロントが引き止め、今日に至っているが、DeNA首脳陣は『次のステージ』にそなえて準備を進めているような感もしないではない。

 話は4月29日に逆上る。同日の試合前(中日戦/横浜スタジアム)、OB・佐々木主浩氏の殿堂入りを祝うセレモニーが行われた。現役時代の映像がセンターバックスクリーンに映し出され、最優秀バッテリー賞を獲得したときのパートナー・谷繁元信兼任監督が花を添える…。ここまでなら普通だが、佐々木氏が球場に到着したとき、池田純・球団社長が出迎え、なかに案内していた。
 「DeNAは旧ベイスターズへと回帰しつつある」(在阪球団職員)
 そんな印象を持つ関係者は少ない。
 まず、山下大輔氏が副GMとなり、進藤達哉氏が作戦兼打撃コーチとして入閣。上昇気運を掴むきっかけともなった好調な投手陣を仕切っているのも、やはりOBの川村丈夫コーチである。
 「中畑監督が契約を延長しないとなれば、高田繁GM、吉田孝司編成・スカウト部長も一緒に退団という流れになると思われます。中畑政権3年目の今年、コーチスタッフが若返りました。現役時代、ほとんど接点のなかったベイスターズOBたちに対し、中畑監督が気を遣う場面も見られました」(球界関係者)

 佐々木氏へのバトンタッチが規制路線だとしても、中畑監督を手放すことはできないのではないだろうか。
 「解説者などプロ野球OBとしての活動を認め、同時にアドバイザー的な肩書を与え、関係を継続させるのでは」(前出・同)
 もちろん、任期延長の可能性もゼロになっていない。中畑監督の古巣・巨人は原政権が長く、コーチ入閣のお声が掛かるのを待っているフリーのOBも少なくない。兄貴分だった中畑監督も古巣の後輩たちのことは気に掛けている。“ベイスターズ帰り”が加速する今のDeNAで彼らをコーチ推薦するのは難しいが、古巣の元同僚たちに関する“何かしらの相談”をするだろう。

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