ムタが勢いに乗る3冠王者を飲み込んだ。
9・21新日本プロレス神戸大会で、武藤がIWGP3度目の防衛に成功し、“変則2冠”に王手をかけていた。この日は、ムタが3冠タイトル戦に出撃。キャリア最速でチャンピオンカーニバル&3冠王者となった諏訪魔と激突した。
序盤から完全にムタのペースだった。突如、諏訪魔のセコンドにいた雷神明を襲撃する不可解な行動を見せたかと思えば、諏訪魔にもイス攻撃を浴びせ脳天から流血させた。ここぞとばかりに鉄柱攻撃、脳天チョップなど非情攻撃を連発。さらにスリーパーでスタミナを奪っていった。
諏訪魔も黙ってはいなかった。雷神からの檄を受け、ラリアート、フロントスープレックス、かんぬきスープレックス、ラストライドと怒とうの反撃。
だが、ムタは毒霧でフォールを防ぐと、2発目のラストライドも再度の毒霧で脱出。最後は24分52秒、シャイニングウィザードから月面水爆の必殺コンボで圧殺した。
5年7カ月ぶりに王座に返り咲いたムタだが、早くも挑戦者が現れた。みのるだ。リングに乱入し、ムタをスリーパーで失神させた。
この日の大会でメーンに起用という約束を破られたことが逆鱗に触れたのか、「なめた真似してんじゃねぇ。いいよ、世界タッグでも3冠でも明日でもやってやるよ。1日2試合でもいい。さっさとやらせろ」と思いの丈をブチまけた。
一方、やられたままでムタも黙っているはずもない。俗語でまくし立て「アイ・アム・チャンピオン。スズキ…アイ・キル・ヒム…ノーベンバー」と宣告し、魔界へと消えた。
これに対し、武藤社長も「(過去に)3冠王者だったし、チャレンジャーとしては十分に値するレスラーだよな」とゴーサイン。11・3両国大会でのムタVSみのるが濃厚となった。