青葉賞は強かった。4、5番手にサッとつけると直線はメンバー最速の鋭い伸び脚であっさりと突き抜けた。史上まれにみる混戦ダービーだけに、同じ距離と舞台を経験している強みは大きい。
3月の阪神でデビューして今回が4戦目。これでダービーを制覇すれば3戦目で制したフサイチコンコルドに次ぐ最少キャリアになる。しかも、その中身はライバルより濃いかもしれない。
「青葉賞が上がりの競馬なら、その前の毎日杯はハイペースの厳しい競馬だった。2つの違ったパターンの競馬を経験し、結果を出しているんだからね。キャリア不足は十分補えると思う」と橋田師は強調した。
デキもいい。1週前の追い切りは栗東坂路で800m53秒8。時計は平凡だったが、「重い馬場は走らないから格下馬に遅れたのも気にならない。その前の週のケイコがすごく良かったし、馬自身は一戦ごとに良くなっている」とうなずいた。
毎日杯ではNHKマイルCを制したディープスカイに完敗したが、伸びシロと2400mの経験値を加味すれば逆転は十分可能だろう。
「能力は相当なものを秘めている。期待しています」
アドマイヤベガ以来、2度目のダービー制覇が師の視界には入っている。