「賞金総額も13年ぶりの増額が発表されました。男女ともに優勝賞金が200万円のアップで、女子は3000万円に。要するにスポンサーが増えたからなんですが、男子の同大会まで増額が決まるなんて異例です」(専門誌記者)
言うまでもなく、賞金増額は“シブコ”こと渋野日向子(20)あってのこと。NHKも「シブコブーム」で視聴率が取れると見込んで中継を決めたはずなのに、おかしなことを言っている。
「視聴者の声」として、「シブコ中心の放送はしない」と宣言したのだ。
「視聴者が最も見たいシブコに“専属カメラは付けない”ということらしい。公共放送という立場から、特定の選手をクローズアップするのはふさわしくないという建前のようです」(民放関係者)
とはいえ、メジャーリーグを扱うニュースでは、試合内容そっちのけで大谷翔平の打席ばかり追っているNHK。「ブームに便乗したわけではない」というスタンスには無理がある。
「ゴルフ中継は技術的にも難しく、カネも掛かるんです。今はワイヤレスになりましたが、通常の中継が10番ホールからなのはカメラのコードが届かないからでした。特定の人気選手を追い掛けているように見せるのも、高度なカメラワークを駆使することで実現していました。こうした技術力や予算の関係で、民放各局は完全放送に踏み切れないのです」(同)
カネも機材もスタッフも潤沢なNHKにしかできない完全放送。「シブコ中心の放送はしない」と宣言しても、彼女が優勝争いに食い込んだ際、どこまで他の選手と同等の扱いをできるのか。NHKの公共性が問われる中継になりそうだ。
天下のNHKも「シブコブーム」に便乗したと言われても仕方あるまい。