(16)スズダリア
言わずと知れた外枠断然有利のこの条件。スタートダッシュを決め、持ち前のスピードで押し切りたい当馬には、格好の舞台装置が整った。脚抜きのいい馬場の恩恵があったとはいえ、今春の中山では1分10秒台をマーク。初の古馬相手でも太刀打ちできる能力は秘めている。中間の動きも外傷明けを感じさせないキビキビとした走り。元来が気性の勝ったタイプで、ブランクも不安材料にはならない。
《複勝》(16)に全額
【香取特別】
(4)ムーンレンジャー
休み明け2戦目の伊勢佐木特別(3着)でガラリ一変。出遅れ最後尾から猛然と追い込んできた脚は迫力十分だった。条件がわりもダ1800メートルは<2201>。得意の中山で発馬五分なら勝ち負けは必至だ。
(11)アンヴァリッド
骨折明けになるが、中間はコースと坂路を併用し、丹念に乗り込まれてきた。前走・伏竜S(3着)では、本格化前だったとはいえ、ほぼ同位置から追い出したノンコノユメ(5着)にクビ先着。決め手の鋭さはメンバー有数で、自己条件に戻るここは争覇圏内の一頭だ。
(14)ヴァージナル
脚部不安の影響でキャリアは浅いが、将来的にはオープンまでいける器。無傷の2連勝を飾った戦績、1年ぶりに加えて昇級戦のハンデがあった前走を難なく押し切ったレースぶりを見ても、ここはまだまだ通過点に過ぎない。大型馬の叩き2戦目で上積みは十分。何より、脚元を気にすることなく、中間ビッシリ乗り込まれているのがいい。
《馬連》(4)(11) (4)(14) (11)(14)へ均等に。
【朝日杯FS】
(11)エアスピネル
デビュー以来、数々の偉業を達成してきた武豊にとって、最後に残されたJRA・平地GIタイトルがこのレース。その歴史的なシーンに名を刻む相棒がこの馬だ。好位追走から直線の“ひと追い”で後続を置き去りにしたデ杯2歳Sは圧巻のひと言。もちろん、コースがわりも好時計勝ちを収めたデビュー戦(阪神芝1600メートル1分34秒5)から何ら不安はない。2005年の秋華賞馬の母は、切れるというよりは、しぶとく伸びてくるタイプだったが、当馬に関しては強烈な決め手を誇った父の血が色濃く出ている印象。ひとつだけ嫌なのは、母・祖母(エアデジャヴー)ともにクラシックには縁がなかったというジンクス。でも、安心してください! 朝日杯はクラシックではありませんから(笑)。
《単勝》(11)に全額!
※出走表などのデータは、必ず公式発表のものと照合し確認して下さい。
【プロフィール】
元スポーツ紙記者、中央競馬担当。記者時代は北海道シリーズを得意とし、函館記念4年連続万馬券的中の偉業も。現在も厩舎関係者と親交があり、フリーとして執筆活動を行っている。