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永田町血風録 自民・民主とも「解散」「総選挙」が禁句に

 「低額」。一部のメディアでジョークネタにされていた定額給付金が、全国の自治体で配られ始めた。

 首相・麻生太郎の発言の“ブレ”もあって、政党間の“迷走”は、今も続いている。
 そして民主党代表・小沢一郎のデベロッパー疑惑は、自民党内にも広がりをみせている。元首相・森喜朗は、西松建設のOBを代表とした政治団体からの献金やパーティ券購入代金を返還する方向だという。また、経済産業相・二階俊博側のパーティー券についても、政治資金規正法違反の疑いがあるとみて、東京地検特捜部が捜査を始めるという。
 それを受けて、首相補佐官・山口俊一や国土交通副大臣・加納時男も「西松建設からだとヤバイ…」というわけか、返金することにしたという。
 それでも、休日に都内の自宅と個人事務所にこもりきりだった小沢は、民主党・参院予算委員会の冒頭質問で「小沢(一郎)は国民に対する説明責任を果たした。(これからは)小沢を先頭に政権交代への不退転の決意でばく進する」と参議院執行部を代表してこう決意を述べた。
 ところが、同じ民主党内にも様々な意見がある。副代表・前原誠司は、小沢や幹事長・鳩山由紀夫の検察行動の批判について「なぜ、この時期に(捜査なのか)という気持ちは、私自身も素直に思う面もある。ただ、国民に検察の在り方というものに疑義を持たれるようなものの言い方は、一般論としては、あまりすべきではないのでは…」と都内で記者団の質問に答えた。

 その一方で代表代行・菅直人は「(自民党の)麻生太郎の支持率が下がる中、相対的にわが党の代表の下での政権交代の可能性が高くなりつつあるところでの捜査だった。どう考えても、検察はおかしい」と小沢発言に理解を示した。
 これら小沢の「身に覚えはない」という発言に対して、ある関係者は「小沢は、かつての親分だった田中(角栄)と金丸信の悪い面がそっくりそのまま出ている。この親分は共に“犯罪者”として逮捕され、送検された。こういうことを考えると、小沢の身辺も僅かだが、騒々しくなってきた」と話した。
 だが、小沢はその所在をはっきりとマスコミに発表していない。
 民主党衆院比例東京の長島昭久は「(小沢は)やましいことは一切ないのだから、信じていきたい。ただ、これから『(小沢の)身に覚えがない』という発言をひっくり返すような事実が飛び出せば、別の判断になる」と、話す。
 これは長島だけでなく、民主党の各衆院議員の一致した声で、衆議院解散・総選挙を口にしなくなった。
 自民党内はというと、この敵失を好機とばかりにあれこれ言う者もいた。確かに、前副総裁の山崎拓は「今がチャンス、5月に解散を断行して国民に信を問うべきだ」と、熱弁を振るった。しかし、相変わらず時機の読めない面を露わにし、「あの人のようなことは言わないように」と、クギを差されている。そのため、自民党内もまた、民主党と同様に解散・総選挙のコメントがタブーになってきた。(文中敬称略)

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