SNS上では歓喜の声が高まっている中、思い出すのが、大泉にとって最初の朝ドラ出演作『まれ』(2015年上半期)だ。土屋太鳳演じるヒロイン津村希がパティシエを目指す物語だが、これが「朝ドラ史上最低作」と謳われているのだ。
「ここで大泉は、希の父親で、うまいビジネス話に乗っては失敗し、挙句の果てには失踪するダメ人間・徹として登場していますが、それ以上にひどかったといわれるのが土屋演じる希の人間性。幼なじみの圭太(山崎賢人)や横浜で出会った大輔(柳楽優弥)と三角関係バトルを繰り広げたり、いきなり能登に帰郷するなど、一貫性のないキャラクターに批判が集中。さらに、圭太と結婚後、急に妊娠。しかも、帝王切開の事例が多い双子の出産を楽にしていたことで、『出産なめすぎ』と経験者から違和感が広がりました。また、肝心の最終回ではなぜか、メインキャストがテーマ曲『希空〜まれぞら〜』を合唱してエンド。ちなみに、失踪から戻ってきた徹は、失踪していた間に何をしていたのか全く描かれず、シレッと家族に溶け込んでいました」(芸能ライター)
人物設定もストーリー展開も破綻していた『まれ』。最後はご都合主義で批判も多くなった『なつぞら』だが、それでも良作という範疇には入っているだろう。したがって、大泉が同作で演じる役も、突拍子もないものではないことが分かるが、どうしても『まれ』の影がちらついてしまうのは、それほど悪夢の半年だったということだろう。だが…
「同作には高畑裕太が出ていますが、2016年に起こした不祥事がきっかけで再放送もソフト化も不可能となってしまっています」(同)
ただ、この作品に限って言えば、それがベストな末路なのかもしれない。