この日は、なつ(広瀬すず)がマコプロを訪ねてきた妹の千遥(清原果耶)と再会したことをきっかけに、客として、千遥の料亭をなつ、兄の咲太郎(岡田将生)らが訪れるというストーリー。千遥は小料理屋で女将兼料理人として働いており、千遥と初めて会う客として、なつらは自分たちのこれまでについて話し――というストーリーになっていた。
本作については、ツイッター上で「なちゅぞら」というアンチハッシュタグが存在し、毎話物議を醸しているが、この日の放送直後、「なちゅぞら」が「なつぞら」に次いでトレンド2位になるという不名誉な事態が起こった。
「第146話では、大人になった兄妹が初めて再会するという感動的な展開が描かれました。『料理はおまかせで』とオーダーした咲太郎でしたが、『最後に天丼が食べたいです』と頼む一幕も。実は、天丼は料理人だった兄妹の父が幼いころに作ってくれていた思い出の味。最後にそれを食べた咲太郎は『これだ…。間違いなく、この味だ…』と父の味であることに驚いていましたが、その時、なつの記憶が蘇り、天丼が実は、父が揚げた天ぷらを横で働いていた母がタレを作って完成していたものだということが判明。なつは『女将さんが作ってくれた。母に似てたから…』と涙していましたが、視聴者からは、『せめて「丼もの」ってリクエストして千遥が天丼出したなら、感動の気持ちも分かるけど…』『いやいや、偶然同じ味とかありえないでしょ』『なんか特徴のある天丼なら分かるけど、どんな味かも説明されてないし、偶然同じとか白ける』といった冷めた声が聞かれてしまいました」(芸能ライター)
実は、第54話でも、咲太郎がなつの就職祝いで天丼を作るシーンがあったものの、その際、咲太郎は天丼のコツについて、「天ぷらは、結局、衣で決まるんだ。いいネタを生かすも殺すも衣次第なんだ」と話す場面が。しかし、この日は店で働く板前が揚げた天ぷらに、千遥がタレで味付けてしていたこともあり、「伏線が台無し」といった指摘もあった。
「また、戦時中は天ぷらの材料や油はおろか、お米もなかなか手に入らない状態。庶民が滅多に口にすることができるような食べ物ではなく、視聴者からは『戦争孤児の兄妹の思い出の味が天丼って無理があるでしょ…』『天丼食べられるなんてどんだけ裕福な家庭なの?ありえない』という時代考証の視点からのツッコミも多数寄せられてしまっています」(同)
視聴者の困惑を生んでしまった『なつぞら』。最終回近くなったが、アンチタグは変わらず盛り上がりを見せているようだった。