NHKマイルCは◎ファリダットが抜群の切れ味を発揮し、3歳マイル王に輝きます。
距離短縮で臨んだ前走のマーガレットSは楽勝でした。1400mでも行きたがっていましたが、なだめられて中団の外を追走。直線に向き、反応良く外から一気に前を抜き去ると、バネの利いた走りでみるみる差を広げ、最後は抑えながらも4馬身差の圧勝。1分20秒8の時計も破格で、軽〜く上がり3F34秒4を計時しました。
道中の流れにもよりますが、上がりの競馬となった場合、本気で追えば32秒台くらいはアッサリと叩き出してしまいそう。それくらい並外れた瞬発力と切れ味を持っていますね。
これで2勝目ですが、初勝利はマイルの新馬戦でした。好位の外を追走し、直線で気合をつけられると、あっという間に前を捕らえ3馬身差の圧勝。とにかくエンジンが掛かってからの脚は切れに切れて、他馬とは比較にならないくらいの非凡なバネ。母ビリーヴをほうふつさせる走りは、まさにGI級です。
新馬勝ち以降はクラシック戦線に乗るために、中距離を中心としたローテーション。しかし、強い相手に善戦こそすれ、勝ち切るまでには至りませんでした。そこで、陣営は距離短縮という思い切った決断を下し、その選択が功を奏する結果となりました。前走でも少し行きたがりましたが、マイル以下は底を見せていませんし、なだめれば道中は折り合えますからね。ここも本領発揮のシーンが期待できます。
最終追い切りは武豊騎手が騎乗して、ローブデコルテなどと3頭併せ。ラスト1Fは強めに追われ、ローブに先着しました。少し立派だった馬体もこれで絞れてくるはずですし、このときのタイムは自己ベストを更新。態勢は整いました。瞬発力勝負なら、どの馬にも負けません。東京の長い直線をさばき切ります。