事件が発生したのは1964年の9月4日の夜頃。猟師のふたりはハント中に数体の宇宙人に襲われたという。うち1体はロボットのようなビジュアルをしており口からガスのような煙をもうもうと吹き出し攻撃してきたという。
びっくりした猟師のふたりは持っていていた弓で応戦。弓は見事、ロボットに命中するがひるむことなく猟師のふたりに近づいてくる。その後も被っていた帽子や衣類に火をつけてロボットに攻撃するが、その間森からもう一体、同じタイプのロボットが登場。もう一体は最初に登場したロボットと同じように煙を口から出し、吸い込んだ猟師は気絶してしまう。猟師が目を覚ますとすでに朝だったという。
このロボットの正体は不明だが、近辺で同時期UFOが目撃されていることから宇宙人の可能性が高く「宇宙人ロボット事件」としてアメリカで有名である。この事件のポイントはすでにおわかりかと思うが、まさに「ロボット」という風体の宇宙人が現れたこと(角ばった顎、丸い目はどことなく藤子不二雄の『21エモン』風)と猟師が勇気を出してロボットと激しいバトルを繰り広げたことである。
しかも猟師ならでは武器、弓矢を使って攻撃するあたり妙にSF漫画っぽくワクワクするものを感じる。また、弓が効かないとなると自分の服に火をつけて投げつけるあたりのパニックはかなりのリアリティを醸し出している。
この「宇宙人ロボット事件」の続報はないが、後日アメリカ軍による調査が行われ証拠物などは回収されてしまったという。
アメリカ軍が隠蔽したあたり、このお話は完全フェイクとは言い切れず未だ、アメリカでは人気の高いエピソードだという。
文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所