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宝塚記念(GI、芝2200メートル、28日) 丹下日出夫の虎の巻 勝つのはディープスカイ

 今週は上半期のドリームレース「第50回宝塚記念」(GI、阪神芝2200メートル、28日)が行われる。安田記念、天皇賞・春組をはじめ、バラエティーに富んだ組み合わせとなったなか、競馬評論家・丹下日出夫がイチ押しするのはディープスカイだ。安田記念で軽くひねられたウオッカは回避となったが、仮に女王が出走してきたとしていても、絶対の本命と断言する。果たしてその根拠とは!?

 東京のマイルを走らせたら、古今東西ウオッカの右に出る馬は、まず見当たらないことを一番よく知っているのは、ディープスカイの鞍上・四位騎手かもしれない。あれが2000メートルの天皇賞・秋だったら、昨年のレース(クビ差3着)のように、際どい勝負に持ち込める。2400メートルのジャパンCなら、自分に分(ディープ2着、ウオッカ3着)がある。しかし、マイル戦となると、ウオッカは推定1F10秒5前後のケタ違いの瞬発力を備えている。
 ディープの持ち味は2000メートル前後の中距離戦で、ペースにかかわらず、11秒台前半のラップを最低2つは並べられること。持続力のある末脚が生命線だ。となると、安田記念でウオッカを負かすには、ワンテンポ先に動いてセーフティーリードを取って粘り込むしか方法はなかったか…。

 ただし、今度は右回りの阪神。2200メートルとなれば話は別だ。変に相手を意識しなくとも、前記した自分の持ち味を守って追い出しさえすればいいだけだ。コースがわりもプラス材料なら、今季はまだ2戦を消化したのみ。安田記念は過去最高の524キロ。太くは見えなかったものの、薄皮一枚の余裕があったし、梅雨時のパワーを要する馬場も味方する。さらに、安田記念の1週間後には、追い切りで時計が出せるほど回復も早かった。
 対照的にウオッカは、先週遅くまで馬場運動のみ。ヴィクトリアマイルから安田記念へ向かうときは、同じ中2週ながら、翌週には軽く時計を出していたが、思った以上に反動が大きかったようで…。なんて、思っていたら回避のニュース。まあ、この調整過程では賢明な選択といえるでしょ。ともかく、ウオッカが出ようが出まいが、ハナから対抗と決めていたのがドリームジャーニー。
 前走の天皇賞・春(3着)は3200メートルをおもんぱかり、スタミナを消耗することのないよう、終い勝負に徹するほかなかったが、自在に動ける2200メートルとなれば争覇圏内に加わってくる。2走前の大阪杯(1着)では、斤量に2キロのアドバンテージがあったとはいえ、実際にディープスカイをクビ差競り落としている。再び両者並んでの叩き合いとなれば、頭も十分狙える。
 ほかでは、ここを目標にローテーションを組んできたサクラメガワンダー、インティライミの追い込み勢にも警戒が必要。天皇賞・春組は、距離適性を考えると、勝ったマイネルキッツよりアルナスラインの方が上位か。

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