一緒にホテルで宿泊していたデリバリーヘルスの男性従業員(18=大阪市北区万歳町)から現金を盗んだとして、兵庫県警姫路署は4月18日、窃盗の疑いで岡山市中区浜の無職の男(44)を逮捕した。容疑を認めているという。
逮捕容疑は、12日午後11時〜13日午後1時、兵庫県姫路市西夢前台のホテルで、デリヘル店から呼び出した、いわゆる“売り専ボーイ”と呼ばれる従業員の男性が寝ているすきに、従業員の上着のポケットから売上金など約6万1000円が入った封筒や財布を盗んだもの。
同署によると、男性従業員は13日、ホテル近くの交番に被害届を提出。その直後、男から男性の携帯電話に「悪いことをした。カネを返したい」と連絡があった。17日に待ち合わせをした大阪市内の路上に現れた男を同署員が任意同行し、容疑を認めたため逮捕した。盗んだ現金には、男が男性に支払った約3万円も含まれていたようだ。
男性が女性従業員を呼ぶデリヘルはよくある業態だが、同性愛者を対象としたこの種の店も、その世界では決して少なくはない。男性従業員の中には、いわゆる“ノン気”と呼ばれる同性愛者ではない素人の従業員もいて、人気が高いという。
無職の犯人である中年男は、18歳の男性従業員と遊んだにもかかわらず、彼が寝ている間にカネを盗むとは言語道断。犯人から従業員は身体に危害を加えられることがなかったことは、不幸中の幸いであった。しかし、通常のデリバリーヘルスで働く女性従業員たちや、今回の同性愛者を対象にした男性従業員たちも、密室の中での仕事は大なり小なり危険なものであると、どのように自覚しているのだろうか…。
(蔵元英二)