AKB48旋風でわくキングレコードが、'12年3月期決算を発表したが、売り上げは前期比5%増の311億円という驚異的な額だったのだ。
レコード業界では、エイベックスのように上場している会社を除き利益額は発表しないのが通例。キングでも利益に関しては公表していないが、売り上げから推測するとかなりの額が見込まれる。
「最近はCDがまったく売れないため、レコード各社は困っている。そんな中でキングは、AKB48の総選挙投票券や握手券をつける商法でヒットを連発させた。246名という社員数のため、一人頭1億2600万円の売り上げになった」(レコード業界事情通)
では実際、いくら儲かったのか。
「CDは水ものですから、当たれば利益率はかなり高い。低く見積もっても、全体の20〜30%はいくでしょう。最低でも、60億円〜90億円の間となるはずです」(前出・レコード業界事情通)
そうなると、夏のボーナスも相当出たに違いない。
だが、キングのある社員は静かに首を横に振りながらこう言う。
「いや、それほどでもないのです。キングは100%講談社の出資なので、親会社を上回る額のボーナスを出すわけにはいかない。講談社では景気が持ち直しているものの、やはり出版不況に苦しみ赤字が続いていた。最近、やっと利益を出している状態。それも子会社のキングの利益を吸い上げての儲けです」
こんな声もある。
「AKB48は売り上げの半分を占めている。いまは儲かっていますが、AKB48人気が落ちてしまうとその反動がくるのは確実。その場合、売り上げ減額分を補填するアーティストが必要だが、いまはいない状態です。そのAKB48人気も年内で終わりという噂もあるのでこれからが心配です」(別の社員)
来年のいま頃は、キングの足元が揺らいでいる可能性もありえる?