たけしは11月3日を「コントの日」にたとえ、架空の「日本コント協会」を立ち上げ会長に就任。劇団ひとり、渡辺直美、サンドウィッチマン、ロッチ、東京03と数作のオリジナルコント作品を作り上げた。
NHKとたけしとコントの取り合わせは意外に思われるかもしれない。だが必然の出会いともいえる。
「実はコント番組というのは作るのに手間がかかります。美術セットなどを作り込むほか、何度も繰り返す長時間の収録時間も必要です。コント番組を立ち上げるにはお金も時間もかかるため、予算が削られつつある現状ではなかなか作りにくいのが現状です。その点、NHKならばまだ制作環境が恵まれているといえるでしょう」(放送作家)
実際、たけしに先がけてNHKでコント番組を立ち上げた芸人もいる。
「ウッチャンナンチャンの内村光良ですね。2012年から『LIFE!〜人生に捧げるコント〜』を立ち上げ、断続的に放送中です。内村のほかココリコの田中直樹、ドランクドラゴンの塚地武雅などとともに、オリジナルの新作コントを作り上げています。ウッチャンは『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』『笑う犬シリーズ』(ともにフジテレビ系)などコントに強い思い入れのある人物です。最近ではMCとしての活躍も話題ですね。民放ではMC、NHKでは職人芸的なコントを追求と見事に場所を使い分けています」(前出・同)
たけしは事務所の独立により、これからは好きなことをするとも宣言している。たけしも潤沢な予算と自由な番組作りが可能なNHKに活路を見出そうとしているのかもしれない。