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天敵のいないオーストラリアで独自の進化を遂げたカンガルーは常に前向き思考!

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提供:週刊実話

 お腹に赤子を抱えたまま、ぴょんぴょん飛び跳ねる有袋類のカンガルー。オーストラリアではおなじみの光景だが、実はカンガルー、もとい有袋類のほとんどがうまく後ろに進むことができず、前にしか進むことができないのをご存知だろうか。

 現在でこそ有袋類はオーストラリアに生息するものがよく知られるが、一昔前は各大陸に生息し、栄華を誇っていた。

 しかし、彼らの特性である“うまく後ろに進めない”が災いし、他の大陸の有袋類は、ほぼ絶滅してしまったのである。こうしてカンガルーは、天敵のいないオーストラリアとその周辺の島々だけに生息するようになったのだ。のちにカンガルーの天敵となる人間が、本格的にオーストラリアに上陸したのは世紀末のため、その間に後ろに進む能力は完全に退化してしまったという。

 彼らの前にしか進めない習性にならって、オーストラリア海軍では「敵に後ろを見せることはあり得ない」という意を込めて、カンガルーをシンボルマークに採用し、軍艦のボディーには横向きに跳ねる真っ赤なカンガルーが描かれている。

 また、オーストラリアの国章にも、カンガルーとエミュー(ダチョウに似た大型の飛べない鳥)が描かれている。エミューもカンガルー同様、前にしか進めないという特性を持っている。

 オーストラリアは「常に前進あるのみ」を意識した突撃国家なのか。いや、見方を変えれば「天敵がいない平和の象徴」を目指している、ということなのかもしれない。

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