そもそも、“コヤシゲ”は高学歴ペアで知られている。小山は、明治大学文学部を卒業。模範卒業生として表彰されている。加藤は、青山学院大学法学部の卒業生。ジャニーズ初の小説家としても有名で、現在も連載を抱えている。
そんなハイスペ男子がタッグを組んで、知的なジャンルから社会問題まで斬りこんでいるのが、『NEWSな2人』(TBS系)だ。レギュラー化された16年4月は、怒りや不満を抱える10代、20代の若者をスタジオに集め、フロンティアリーダー(解決人)と熱い討論を交わしていた。ところが、回を重ねるごとに、社会性が増加。ドラッグにおぼれた過去を持つ若者や、前科ありの親に育てられた子ども、不妊や妊活、自殺未遂、親子関係のトラウマ、LGBTほか、重厚なテーマが今なお多い。
今年に入って、小山と加藤が首を傾げっぱなしだったのは、セカンドパートナーについての討論だ。「不倫」のひとことで片づけられる婚外恋愛を、「セカンドパートナー」と呼び、合コンまで開かれているという。その現場に突入したのは、加藤。理解しがたい男と女の生態を探ったが、共鳴はまったくできなかった様子だ。
その導線上にあったのが、複数の相手と合意の上で恋愛・結婚生活を育むポリアモリー。夫、妻、妻の彼氏、子ども、さらなる同居人が、ひとつ屋根の下で送る共同生活にカメラが密着した。初めて知るリアルに、2人は嘆息しきりだった。
キラキラジャニーズの2人は、ホームレスの実情にも密着している。大阪まで出張して、ドヤ街・西成にある薬物依存者更生支援団体に足を運んでいるのだ。元売人、覚醒剤依存と闘う女性にインタビューして、ドラッグの恐ろしさについて改めて考えさせられた。さらに第2弾では、東京に場所を移して、日雇い労働者が集まる山谷を突撃。小山は、ブルーシートで覆われた高齢者ホームレスの住処に入らせてもらい、苦痛に顔をゆがめた。
ちなみに、同番組の前身は、CDデビューとしては後輩の『KAT-TUNの世界一タメになる旅!』だった。先輩の威厳か、KAT-TUNよりNEWSのニュースのほうが“タメ”になっていることは確かだ。
(伊藤由華)