ロンドンのクリスティーズで9月に行なわれる予定だったオークションには、故アレキサンダー・マックイーンの90点以上の衣装、フィリップ・トレーシーの帽子50個、マニロ・ブラニクの美しい靴が何足も出品される予定だった。
しかしアート、ファッションコレクターのギネスが個人的にこれらコレクションをそのまま購入したのだった。ニューヨーク・タイムス紙にギネスは「これはイシーのものよ。彼女のDNAなの。それをバラバラにする事なんて出来無いわ。記念として残して置きたいの」
クリスティーズのビンテージファッション、生地のディレクターであるパトリシア・フロストはWWDに「イザベラ・ブローのコレクションのニュースに対する反応は、彼女の献身さと彼女が本当に『ファッションのミューズ』だったという事に対しての追悼になっています。彼女の遺族は、姉妹の財産がどこかに落ち着く事を喜んでおり、それを管理されるパーフェクトな場所を見つける事が出来たと自信に持っています」とこの件についてコメントしている。
今回のオークションはブローの姉妹により企画されたもので、マリオ・テスティーノ、シャネルのクリエイティブ・ディレクターのカール・ラガーフェルドが撮影した彼女の肖像写真も含まれていた。
子宮ガンと診断され2007年5月に自殺したブローは、A・マックイーンを若手デザイナーとして見出し、世界中で成功する手助けをした事で広く知られている。