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福島記念(GIII、芝2000メートル、21日) ハアさんの厩界舞台裏 重賞初Vを目指すレッツゴーキリシマと岡田正巳厩務員

 2009年福島競馬のフィナーレを飾る「第45回福島記念」(GIII、芝2000メートル、21日)は、有力候補が五指に余る混戦ムード。加えてハンデ戦とあり、波乱ムードが充満している。

 今回はそんな多彩なメンバー構成の中から、新天地(栗東・梅田厩舎→美浦・天間厩舎)に移り、特別2連勝と息を吹き返したレッツゴーキリシマにスポットを当てた。
 担当するのは、この道21年目のベテラン岡田正巳厩務員。「第一印象は“?”マークでしたよ(笑)。カイバは食べないし、トモも良くなかった。とても重賞で活躍していた馬には見えなかった」
 ところが人も、馬も見かけによらぬもの。転厩初戦のレインボーSをいきなり勝利。「向正面でハミをかんでしまったけど、そのまま押し切ってしまった。大した馬だと思いましたよ」と岡田さん。それでも、まだ半信半疑な面はあったというが、続くカシオペアSでそれは完全に払しょくされた。

 「前日(土曜)に京都まで輸送したけど、自然渋滞と事故渋滞に巻き込まれ9時間半もかかった。それでいて勝ったのには驚いた」。しかも、後続を2馬身1/2突き放す圧逃劇。「レインボーSの後からハミを替えたら、よりスムーズに折り合いがつき、終いの瞬発力アップにつながった」と岡田さんは2連勝の秘密を打ち明けた。
 関西時代は朝日杯FS(07年)2着を含め、重賞で2着2回、3着2回と活躍した逸材。新天地・美浦の水が合ったのか、まさに水を得た魚のようだ。
 「21年間やってきて重賞は2着(ダイヤモンドS)が最高」と言う岡田さんは、天間厩舎に入ってこれが初めての重賞挑戦。久々にめぐってきた好機に、「自分のリズムで走れさえすれば、チャンスは十分ある」と信頼関係を築き上げた愛馬の活躍を期している。

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