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兵庫県警の巡査長が仕事を休むため虚偽報告 さらに強盗被害の狂言も…

 なんとも、おバカな警察官がいたものである。

 兵庫県警は休暇を伸ばすために上司に虚偽の報告をした上、強盗被害を自作自演したとして、12月12日、有印私文書変造・同行使と軽犯罪法違反(虚偽申告)の疑いで、県警須磨署地域課の男性巡査長(27)を書類送検し、減給10分の1(3カ月)の懲戒処分とした。

 話は少々複雑だ。県警監察官室によると、巡査長は7月29日に、逮捕術の訓練で腰を痛めて、出勤日の8月1日から休暇を取った。その際、上司から診断書の提出を求められたのだが、「椎間板性腰痛症で加療1週間」と記載された診断書を「加療4週間」と書き換えたのだ。その上、同10日、巡査長は上司に「手術しなければならない。14日に診察を受ける」と虚偽の報告をした。

 心配した課長が付き添うことになったのだが、14日当日は通院する病院が休みだったため、ウソをごまかすために、巡査長が思いついたのが強盗被害の狂言。

 同日正午頃、巡査長は神戸市須磨区の宿舎の自室で、自分の右太ももをナイフで刺し、課長に電話して、「強盗に入られ足を刺され、8万円奪われた」と連絡。

 巡査長は救急搬送され、県警は緊急配備の態勢を敷いて捜査したが、犯行の形跡がなく、その証言にあやふやな点があったため、追及したところ、自作自演であったことを認めた。

 事情聴取に対し、巡査長は虚偽の診断書を提出したことに関して、「長く仕事を休みたかった」と説明。強盗被害の狂言については、「ウソがばれると思ったから」と話しており、いずれも、なんとも稚拙な動機である。

 県警監察官室の吉塚潤一郎室長は「警察官としてあるまじき行為であり、誠に遺憾。厳正に処分した」とコメントした。

 厳正に処分したというが、警察官が2度もウソをついて、捜査員まで動員する事態になったのに、10%の減給3カ月だけでは、あまりにも甘い気もするが…。
(蔵元英二)

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