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イチローに限界説

 マリナーズ・イチローに限界説がささやかれ出している。7月から長期のスランプ状態が続き、10年連続シーズン200安打のメジャー新記録が危うくなっているだけではない。打率3割にも危険信号が点滅している。

 メジャーリーグウオッチャーがこう危ぐしている。
 「イチローも10月で37歳になる。年齢的にも厳しくなる状況だし、今の不振が一時的なもので終わるだろうと楽観視することはできない。昨年、イチローが記録更新するまで8年連続シーズン200安打のメジャー記録を持っていたキーラーも35歳になった年に打率2割3分台に終わっている。30歳半ばを過ぎて、ガクンと成績が落ちるアベレージヒッターは過去にたくさんいる」と。
 確かに、事態を楽観視するわけにはいかないだろう。イチローの限界説が浮上しているのは、今回が初めてではないからだ。昨年もシーズン前に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で絶不調。   
 「勝つためには、イチローをスタメンから外せ」という声が、球界OBの間から噴出。さらには、「イチローの生命線の動体視力が、年齢的な問題から衰えているのではないか」という限界説まで流れた。
 が、韓国との決勝戦、最後の最後で決勝打を放ち、「さすがは超人イチロー」と逆に再評価され、株が高騰。イチロー本人も「今回はさすがに絶体絶命かと思ったが、僕は持ってますね。一振りでいいとこ取りはみんなに申し訳ない」と“らしい”コメントで締めくくった。と思ったら、一難去ってまた一難。今度は胃潰瘍になり、開幕から出遅れるアクシデントに見舞われたのだ。
 「超人イチローもやはり生身の人間だとわかった。WBCでの極度の不振へのプレッシャーが、胃潰瘍につながったんだろう。でも年齢的な衰えは隠せない」
 球界関係者の間では、再び限界説がささやかれ出した。結果的には災い転じて福となすで、9年連続シーズン200安打というメジャー新記録を達成して、苦境に強いイチローを再アピールしている。

 今季も7月に入るまでは、“ダメジャー”軍団の日本人メジャーリーガーの中で孤軍奮闘していたのに、急降下している。優勝候補の一角と言われたのに、低迷するチームとともに沈んでしまったのだ。イチローの良き理解者である日系のワカマツ監督の進退問題まで浮上してきている。これは四面楚歌状態のイチローと言えるだろう。
 何度も苦境を脱してきたイチローだが、10月で37歳になる年齢問題を考えれば、生身の人間だから、年々、シビアな状況になるのは避けられない。球宴前の18連戦、後半戦の19連戦のハードスケジュールがイチローの不振の原因だと指摘するチーム関係者もいるという。が、それ自体、イチローの年齢的な衰えを認めることになるだろう。
 昨年同様に、絶体絶命の危機から再び奇跡的に蘇るのか。そして、「さすがはイチロー。40歳まではやれる」という新たなイチロー神話が出来上がるのか。それとも、自己記録更新の10年連続シーズン200安打のメジャー記録達成に失敗。3割にも届かず、限界説に拍車をかける結果に終わるのか。
 今後のイチローの一挙手一投足から目を離せない緊急事態到来だ。

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