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高校生と口論になり日本刀で「ぶち殺すぞ」 同情的な声上がるも大人げない行動に批判【キレる高齢者事件簿】

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 昭和の時代、地域には「カミナリオヤジ」と呼ばれる怖い老人がいた。自分の子供でなくとも、道徳に反する行為をする者に対しては容赦なく怒りをぶつけ、一般常識などを教えたのだ。当然そのような人物は高い道徳心を持ち、善悪を判断する力を持っていた。

 ところが平成に入ると、カミナリオヤジは姿を消す。他人の子供に怒りをぶつけることにその親が過剰反応するようになったことなどが原因と言われる。また、子供が怒られ慣れていないこと、高齢者のモラルが低下していることなどが影響しているようだ。

 そんなカミナリオヤジとも思われる高齢者が起こした事件が賛否両論になったことがある。舞台となったのは、大分県佐伯市。2017年5月21日午後4時50分頃、自宅近くの川で遊んでいた男子高校生2人と、近隣住民の76歳の男が口論になる。激昂した男は、自宅から刃渡り62センチの日本刀を持ち出し、「ぶち殺すぞ」と凄み、22日に暴力行為法違反で逮捕された。

 逮捕された男は取り調べに対し、「脅したが持ち出したのは日本刀ではなく木刀」と話し、容疑を一部否認した。この事件が報じられると、ネットの反応は賛否両論。「高校生が男性を挑発したのではないか」「男性だけが罰せられるのは少しかわいそう」「男性が注意をして高校生が生意気なことを言ったなら、脅されても仕方ないのでは」「高校生の反応はヒステリックだ」など、逮捕された男性に同情的な声が上がる。

 一方で、「何があっても日本刀はダメ」「気持ちはわかるけどぶち殺すと言って刀を出しては罪になる」「もう少し違うやり方があったのでは」「怒ってしまった時点で男の負け」など、行動を批判する声も少なくなかった。

 2年経過した現在も、「何があったのか」はわかっていない。当時の男子高校生が現在何をしているのかも不明だ。少なくともむやみに人を怒らせることが、身の危険に至らしめる可能性があることを学んだことだろう。高齢者の行動が人生の勉強になったことは間違いない。

文 櫻井哲夫

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