GACKTは「実はですね、ジークアクス全話見てきました」と報告し、「言いたい、全部。最後まで言いたい。最終話ね、びっくりした。感動した」と興奮冷めやらぬ思いを語った。自身が相当のガンダムフリークだというGACKTは2007年12月、2009年3月稼働のアーケードゲーム、『機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム NEXT』メインテーマ「哀 戦士」などのカバー曲を含む、「ガンダム」楽曲のみで構成されたアルバム『0079-0088』(日本クラウン)を発売している。
正確無比な判断力と洞察力に加え、冷静沈着な分析で物言うGACKTだが、“失言”では世間を騒がせた。
2024年7月、バラエティ番組「酒のツマミになる話」(フジテレビ系)に出演したGACKTは、「音痴は直んないですね」と発言。その経緯だが、番組内ではフリーアナウンサーの平井理央が音痴であると明かし、平井は長女に童謡の「チューリップ」を歌ってとせがまれ歌ったというが、「ママ、それ何の歌?」と長女からのダメ出しされたという。それ以来、平井は携帯で音源を聴かせるようになったと語ったのだ。
すると平井は、「音痴って、はたして直るもの?」という悩み相談。すると、これにGACKTが反応し、音痴のメカニズムを明らかにした。GACKTによれば、「音の感覚って、7つ(7歳)までに教育されたものなんで」と分析。さらに、「すごいキツい言い方をすると、音痴な人は家庭環境が悪かった」と断言し、「7つまでに、親がしっかり子どもに音楽を聴かせる環境を整えていれば、音痴じゃなくなるはずなんですよ。7つまでに音楽が聴かせる環境がない中で、いきなり大人になってから音痴を直すっているのは無理がある」と紐解いたのだ。
だが、この発言に対してネット上では「音痴が育ちと関係あるか?」「ならば、歌手は全てが“7歳までにしっかり音楽を聴かせる教育”とやらをしてたとでも」「医学的根拠がなく、差別的発言にも聞こえる」といった反発のコメントが殺到。家庭環境と音痴を結びつけるのはあまりにも強引といった意見が集中し、一部報道では「差別を助長するおそれ」もあると指摘された。
これに同月のニュースサイト「smartFLASH」(光文社)では、2014年3月発売の自著「『声だけ』で印象は10倍変えられる」(講談社)の著者であり、1000人以上の音痴矯正を行ってきた音痴矯正ボイストレーナー・高牧康氏のインタビューを掲載。記事によると、高牧氏は「そもそも音痴とは何か、という認識には幅が広いので、GACKTさんが言ってらっしゃる音痴と、一般の方が想像する音痴で、差があるかもしれません」とし、さまざまな原因を持つ音痴を「インプットとアウトプット」と大まかに分けてそれぞれを解説している。
結果的に双方とも「ほとんどの音痴は、トレーニングでいくらでも改善できます」と高牧氏は“修正”。さらには、「音痴の原因は『家庭環境が悪いから』というのは間違いです」とGACKTの“診断”を一刀両断した。
これを受け、GACKTは自身のX(旧Twitter)で「音痴直らない」発言の意図を説明。GACKTは「ボクが言いたかったのは、音程が取れるからいい歌ではないということ」とし、「音程よりも表現力や声の魅力、伝えたいメッセージを伝えられる雰囲気があれば、素晴らしい歌として成立させられる」と訴えた。最後に、「歌はテクニックがどれだけ素晴らしいかよりも、その想いが届けられるかどうかが一番大事だってこと」とまとめ、騒動を鎮めた。
GACKTの一言は“鶴”と同様である。