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3人合わせてV89 平成の大相撲を代表する3大横綱

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白鵬

 旭富士から稀勢の里まで、10名の横綱が誕生した平成の大相撲。今回はその中でも、20回以上の優勝を記録した3名の大横綱の活躍を振り返っていこう。

■貴乃花(優勝回数22回/歴代6位)

 父に初代貴ノ花(元大関)、兄に3代目若乃花(元横綱)、伯父に初代若乃花(元横綱)を持つ貴乃花。1989年11月場所で新十両に昇進した“角界のサラブレッド”は、その系譜に導かれるように出世。1994年11月場所で全勝優勝し、新横綱となった。

 そこから2003年1月場所の引退まで続いた横綱時代は、合計15回(横綱昇進前は7回)の優勝をマーク。引退後はしばしば世間を騒がせることもあったが、土俵の上では間違いなく平成の大横綱の1人だったといって全く差し支えはないだろう。

■朝青龍(優勝回数25回/歴代4位)

 2003年1月場所で2場所連続優勝を達成し、21世紀初、そしてモンゴル出身力士初の横綱となった朝青龍。初土俵から所要25場所での昇進は、年6場所制以降では最速の記録でもあった。

 土俵上でガッツポーズを見せたり、帰国中にサッカーに興じ(2007年)たりといった“やんちゃ”な振る舞いが、たびたび問題視されていた朝青龍。2010年2月に現役引退を強いられたのも、一般人を暴行した不祥事が原因だった。しかし、史上唯一の年6場所完全制覇を成し遂げた圧倒的な相撲が、いまだにファンの郷愁を誘っているのもまた事実だ。

■白鵬(優勝回数42回/歴代1位)

 この3人の中で唯一、今なお現役で綱を張り続けている白鵬。優勝42回、年間最多勝10回、通算1120勝といった数々の史上1位記録を保持し、歴代最強横綱との呼び声も根強い名横綱だ。

 先の3月場所でも、全勝優勝を成し遂げるなどその実力は健在。平成中期から後期の角界をけん引した第一人者の相撲は、令和時代に入ってもしばらくは見ることができそうだ。

 平成の時代に誕生し、それぞれ歴史に名を残したこの3横綱。間もなく到来する令和時代にも、彼らのような傑物が1人でも多く出てきてくれることを願いたい。

文 / 柴田雅人

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