某競馬専門紙の週刊誌をパラパラとめくりながら、内田助手はこう言い切った。
「この雑誌の馬柱ではうちの馬に印が全然ついてないね。だけど、人気上位馬と比べたって素質はまったくヒケを取らないよ」
騎手時代、メジロマックイーンで菊花賞を制した経験のある同助手は、ミッキーパンプキンの高い能力をはっきりと感じ取っている。
デビューから2戦2勝。そのいずれもが楽な逃げ切りで、特に前走の萩Sは優秀だった。「直線で後続が詰め寄ってくるとさらにもうひと伸びしてくれた。派手さはないけど、味のある競馬だった。強い内容だったよ」と振り返った。
勝ち時計もまずまず。そして何より、2着に下したキングスレガリアがその前のデイリー杯2歳Sで、今回人気を背負うシェーンヴァルト、ホッコータキオンの3着に食い下がっている。「その比較からいっても、力の差はないと思うんだ」という言葉には説得力がある。
状態もいい。「キャリア2戦だから、まだまだ伸びしろがある。実際、中間の坂路の動きがすごく良くなってきた」。17日に栗東坂路で行われた追い切りは800メートルから54秒3→39秒6→12秒7の終い重点。時計のかかる馬場状態にもかかわらず、ラストまで集中力は途切れなかった。「1週前にしっかりやってるから、あれで十分。予定通りきている」とうなずいた。
父はSS系の晩成型ダンスインザダーク、母の父はアルザオ。怪物ディープインパクトに似た配合で、奥行きは十分あるはずだ。
もちろん、陣営がもくろんでいるのは、2歳戦の活躍だけではない。「ここで勝てないようじゃ、来年のクラシックなんていっていられない」と超強気発言まで飛び出した。
前に行ける脚質もこのレースにぴったり。昨年もゴスホークケンがあっさり逃げ切ったように、例年、先行馬が活躍している。期待は十分。混戦を制して、皐月賞、ダービーへと夢をつなぐ。