同大会からはこれまでに10組のキングが誕生している。しかし、漫才日本一決定戦の『M-1グランプリ』と反して、歴代王者全員が大成したとは言いがたい。黒歴史も多い。その筆頭格は、事件沙汰になってしまった第3代王者のキングオブコメディ・高橋健一だろう。
高橋は15年12月、都内の高校に忍び込み、女子高生の制服などを盗んだとして建造物侵入と窃盗の疑いで逮捕。およそ20年間にわたって、ゆがんだ性志向を隠していた事実も発覚している。
25歳の時に母親が自殺、父親が多額の借金を背負っていたため、高橋はKOCの優勝賞金も借金返済に充てていた。しかし、家庭環境が悪いことを理由に、50件以上にわたる犯行が許されるはずはない。同月末、コンビは解散。元相方・今野浩喜は現在、俳優として引っ張りだこだ。
優勝者コンビの逮捕劇は前代未聞だが、バイト生活に転落するコンビはいる。第6代王者のかもめんたるだ。
岩崎う大は中古の一軒家を購入しており、3児の父親。コントで家族5人を養うことなどできるはずがなく、出版社、ライター&脚本業、所属するサンミュージックの講師料などの副業にも精を出す。一方、相方で1児のパパである槙尾ユウスケは、ピン芸人・ヒロシが経営するカラオケパブのランチタイムでアルバイト。2人は『劇団かもめんたる』を率いているが、舞台は実入りが少ない仕事。金銭苦はまだまだ続きそうだ。
「史上最多となる5回も決勝舞台を踏んでいる、さらば青春の光。12年の準優勝コンビですが、翌13年には、東ブクロさんが、同じくファイナリストの鬼ヶ島・和田貴志さんの妻と不倫関係にあったことがバレました。先輩芸人の美人妻を寝取ったとして、さらばは所属していた松竹芸能を退社。現在も、個人事務所です。和田さん夫妻はその後、離婚。東さんと和田さんは15年にバラエティ番組で直接対決したことで、騒動は幕を下ろしました」(テレビ誌のライター)
今年は、不祥事と無縁のキングが生まれてほしい。
(伊藤由華)