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「読売vs.ABC」で「自民党vs.民主党」の大阪代理戦争が勃発

 今夏の参議院選挙に向けて、自民党と民主党の仁義なきバトルが各地で始まっている。

 特に盛り上がっているのが大阪である。豪腕・小沢一郎率いる民主党が、大阪で切ったカードは強力であった。関西で圧倒的な支持を受けているABC(大阪朝日放送)の人気番組『探偵!ナイトスクープ』で、21年間という長きに渡りアシスタントを務めてきた岡部まりを擁立することが決まったのだ。これには大阪が揺れた。関西で平均視聴率20%を誇る同番組の看板であった岡部まりの選挙運動には、西田敏行局長を筆頭に出演者たちが大挙して駆けつけるものと思われ、当選は確実と見られている。

 このままでは大阪は民主党の基盤となってしまう状態だ。もちろん、大阪の自民党関係者もこのまま指をくわえて見ている訳ではない。ナイトスクープ人気の前で苦戦が予想される自民党が担ぎ出そうとしているのが、読売テレビの人気アナウンサー・辛坊治郎であると噂されているのだ。辛坊アナウンサーの知的で温厚な語り口調は、大阪の主婦層からも好感を持たれており、報道局次長としての報道活動は、中高年男性からも支持されている。確かに、岡部まりの対抗馬には適任であろう。もっとも辛坊アナウンサーは、自民党には好感を持っているとは思えず、まだまだ流動的ではある。

 この組み合わせの選挙戦が実現するとすれば、ABCと読売というテレビ局対決でもあると同時に、かねてより自民党と懇意にしている読売テレビと、旧社会党議員とルートを持つABC(大阪朝日放送)の大阪代理戦争になる。

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