その一方で、ネット上ではあらためて同作品へのツッコミが相次いでいる。スタジオジブリ作品をめぐっては、高畑勲監督の逝去を受けて追悼放送がなされた「火垂るの墓」には、身勝手な清太を責める愛のないツッコミが相次いだが、トトロも同様なのだろうか。
「『となりのトトロ』に関しては、時代考証に関するツッコミというよりは、そもそもの作品世界に対する内容が多いですね。サツキよりもメイの顔が大きく、頭蓋骨の形が変であるといったものや、大きなコマを回して空を飛ぶことは物理的にありえないといったものですね」(アニメライター)
ネット上には「子どもの時は夢中で見ていたけど、大人になると矛盾点多いな」「どうしてもツッコミ目線を持ってしまうのは寂しい」といった反応も見られた。何度も繰り返し観るからこそ、新たな発見もあるのだろう。これは映画鑑賞の醍醐味でもある。さらに、作品について語られる都市伝説も新たに注目されている。
「すでにサツキとメイが亡くなっているというものですね。作品の途中からサツキとメイの影が消えるほか、ネコバスに乗って入院中の母親に会いに行くものの直接会えないのは、すでにこの世にいないからであり、トトロは森の妖精ではなく死神であるというものです。あまりにも話がひとり歩きしてしまったため、ジプリが公式見解で否定したことも話題となりました」(前出・同)
ツッコミがあふれることを含め、「となりのトトロ」はそれだけ注目され愛される作品であるといえるかもしれない。