結社(ゆいのやしろ)には、木花開耶姫命(こ のはさくやひめのみこと)の姉姫である磐長姫命(いわながひめのみこと)が祀られている。近年は、紅葉の時期の美しさ、七夕の飾り付けの優美さ、幻想的なライトアップの様子などが注目され、SNS 映えを狙う女性客や、外国人観光客でにぎわっている。
大人のデートにも最適な雰囲気だが、実はそこに落とし穴があった。男女で参拝すると、陰陽のバランスが崩れて破局を招くのだという。対策は、「鳥居をくぐる際に、別々にくぐること」とされているが、触らぬ神になんとやら。というのも、貴船神社には「丑うしの刻まいり発祥の地」という恐ろしい側面があるのだ。時代劇の話かと思われるかもしれないが、儀式は廃れることなく、いまも密やかに行われているらしい。境内から、「カーン、カーン」という音が聞こえてきたという話や、木に五寸釘と藁わら人形が打ち付けられていたとの目撃談は今も絶えない。
なお、丑の刻まいり(呪いの儀式)が行われているところを見てはならない。呪いとは、人間の負の感情の中で最も恐ろしく、尋常ならざる“気”に満ちているからだ。目撃した者にも同一の呪いが降りかかるとされている…。