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斎藤佑樹がドラフトの主役になれないウラ事情

 今秋のドラフト会議の“主役”斎藤佑樹(早大=4年)が法政大学戦に先発し、通算28勝目をマークした。この調子で行けば、史上21人目の「東京六大学通算30勝投手」となるのは時間の問題だが、マスコミ各社は頭を抱えている。斎藤の肉声が取れない可能性が高まってきた。應武篤良・早大監督をまた怒らせしまったからである。

 この秋季リーグ戦が始まる直前、一部スポーツ新聞が斎藤の単独インタビューに成功した。「大学野球最後の公式リーグ戦」を迎えるにあたって、斎藤はそれに期する思いを熱く語っていた。しかし、同監督はていたが、その記事にカチンと来たらしい。
 「リーグ戦前なのに、『終わり』を意味する言葉があったからだというんですが…。斎藤クンのインタビューを掲載したスポーツ新聞はもちろん、追随記事を載せたマスコミ、ドラフト情報を絡めた特集を掲載した報道各社も『出入り禁止』を通告されました」(関係者)
 「この程度で…」「何故!?」というのが、マスコミ各社の正直な心証だが、マスコミ各社は「またかよ!?」なる憤りも感じていたようだった。應武監督が『出禁』を“発令”したのは、今回が初めてではない。理由はその都度異なるが、そのほとんどが「斎藤絡み」なのである。前出の関係者がこう続ける。
 「應武監督が過敏になる理由も分からなくはありません。春季リーグ戦では、元プロ野球選手・江藤省三氏を監督に迎えた慶応大学に逆転でリーグ優勝をさらわれ、新人戦も慶応が勝利しました。早大は斎藤、大石達也、福井優也と『1位候補投手』を揃え、戦力的にはナンバー1です。この戦力を持って負けたとなれば、指揮官として相当、悔しいはず。應武監督もこの秋季リーグ戦で勇退することが決まっており、是が非でも優勝したいでしょうから…」

 マスコミ各社は『出禁発令』にも一定の理解を示していた。
 同監督は根に持つタイプではない。しかし、頑固な一面もある。秋季リーグ戦の結果次第では、新体制が本格的にスタートする来年1月まで『出禁』が解けないかもしれない。そうなると、ドラフト報道にも影響してくる…。
 「ドラフト当日の共同会見は黙認してくれるとは思いますが…」(前出・同)
 一般論として、ドラフト指名選手への取材申し込みは『所属チーム』がその窓口となる。2月のキャンプイン後は指名球団に変わるが、その取材を受けるか受けないかを判断するのは本人と在籍チーム、つまり、早大野球部責任者が判断することになるわけだ。
 「次の監督との引き継ぎもあるし、年内は應武監督も早大と合宿寮を行き来しなければならないと思う」(マスコミ陣の1人)
 憶測の域を出ないが、斎藤1位を表明しているプロ野球球団のなかには「應武氏の受け入れも検討している」とも言われている。同監督は「在籍していた企業に帰る」と否定しているが、斎藤の恩師であることには変わりなく、その縁は永久に切れないだろう。

 早大は應武監督の後任として、OBの岡村猛氏を選出した。江川卓氏(法大)が活躍していた時代の主力選手で、卒業後も東京ガスで野球を続けたが、近年は社業に専念していたため、交流のあるマスコミ関係者はほとんどいない。
 「これ以上、(マスコミと早大の関係が)悪くなることはないと思いますよ」(同)
 斎藤という人気、実力を兼ね備えたスター選手が在籍していたこの4年間は、指導者としてもっとも難しい時期でもあった。その気苦労は『出禁』を食らったマスコミ陣も認めていたが、「これ以上悪くならない」なんてホンネ(?)を知ったら、ドラフト当日の共同会見場からも締め出しを食らうかもしれない。

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