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発生源はどこ?成層圏で高高度気球が発見した 謎の低周波音

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 今年2月にアメリカ上空等で奇妙な気球が目撃され、撃墜される事件があった。この気球の正体は中国の高高度監視気球という結論に至ったが、その用途はアメリカが軍事用、中国は民間の気象観測用と意見が分かれている。

 さて、実際に高高度気球を用いての観測は昔から各国で行われてきた。そんな中で非常に興味深い高高度気球による観測結果の報告があったので紹介したい。

 調査では、サンディア国立研究所の主任科学者であるダニエル・ボウマン氏らがアメリカ南西部の上空に低コストの気球を打ち上げた。調査結果は5月半ば、シカゴで開催された米国音響学会の第184回会合で発表された。

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 彼らは太陽光発電で動くマイクロフォンを気球に取り付けて、成層圏で響く「音」を捉えることに成功したという。空中で録音された音の中には雷鳴や海の波の音に加え、起源がはっきりしない謎の「低周波音」の振動が含まれていたという。

 成層圏は非常に静かであるため、はるか下にある地上で起きている火山噴火などの自然現象や、人間の活動による音なども聞き取ることができ、地上の出来事に関する洞察を得られるというのだ。

 その音の中に、謎の低周波振動が含まれていたとボウマン氏は語る。中でも彼らは人間の可聴域を超えた低周波の音響振動である、インフラサウンド波に着目しているという。低周波音は地表でも長距離を移動するだけでなく、上空にも反響するため、地上で発生する破壊的な事象を把握するのに有効な手段とされている。

 ボウマン氏は「何度かのフライトで1時間に数回発生する謎の低周波信号を確認していますが、その発生源はまったく不明です」と述べる。今後の気球飛行により、これらの奇妙な信号の発生源を突き止め、地球や他の惑星についての理解も深めることができるかもしれない、とボウマン氏らは語る。

 「我々の研究は、爆発、火山噴火、その他の現象について、地球の遠隔地を監視することに意味があります。今後は金星で気球を使った低周波地震学の見通しを考えています」と、ボウマン氏と彼の同僚は2021年の研究報告で述べている。

山口敏太郎
作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。
YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中

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High-Altitude Balloons Discover a ‘Mystery’ Sound in the Sky(Vice)より
https://www.vice.com/en/article/m7bvzy/high-altitude-balloons-discover-a-mystery-sound-in-the-sky

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