教諭は3日午前、生徒約200人分の個人情報が入った個人所有のUSBメモリを持参した状態で、部活動の大会に参加するため、フカイスクエアガーデン足利(足利市民体育館)を訪れる。4日になり、自宅でUSBメモリを紛失したことに気が付き、校長に申告した。
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足利市教育委員会では、個人のUSBメモリの使用と個人情報の持ち出しは禁止している。この教諭はその規定を守っていなかった。現在のところ、学校名や教諭の性別、年齢など詳しいことを公表していない。
今回のようなUSB紛失事件が今年も多々発生している。6月には兵庫県尼崎市の全市民46万人の個人情報が入ったUSBメモリを、市から委託された業者の「再々委託先の社員」が酒に酔って一時紛失し、その管理体制の甘さが世間から批判された。
学校教育の場でもUSBメモリの紛失は相次いでおり、10月には大阪府高槻市の高校で国語科の教諭が生徒の名前、テストの点数、志望大学、顔写真と名前約800人の情報が入った私物のUSBメモリを紛失した。このケースでも、学校内でのUSBメモリ使用と個人情報の持ち出しは禁止となっているが、規定を守らなかった。
また、11月にも兵庫県神戸市須磨区の中学校に勤務する女性教諭が、生徒約180名分の名前やテスト結果の入ったUSBメモリを紛失している。この教諭も学校の業務用パソコンからデータをUSBメモリに移し、自宅で作業をしようとしていた。
相次ぐ学校でのUSBメモリ紛失事件。その背景には学校での作業が厳しく、家で作業を行わないと間に合わないという心理と労働環境があるものと思われる。学校側の再発防止策が求められている。