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石川県知事となった馳浩氏、過去の体罰で批判されたことも

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馳浩石川県知事

 3月13日に投開票が行われた石川県知事選で、元衆議院議員の馳浩氏が初当選を果たした。

 今回の知事選は7期を務めた前職の引退に伴い、28年ぶりの知事交代が起こるとあって注目を集めていた。馳氏を始め、保守系の候補3人が並ぶ構図となった。馳氏は辛くも勝負を制した形だが、他候補との票差はわずかであり、今後の県政の運営には風当たりの強さも予測される。その中では、馳氏の国会議員時代の失言や物議を醸した言動も取り沙汰されそうだ。

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 2020年4月には、馳氏らが10代の女性を支援する団体を視察。馳氏はカフェの設営に参加したが、テントの設営機材などの重い荷物を「女の子だから」と女性に渡さず、若手議員に運ばせた。さらに、この団体には性被害のトラウマから男性に恐怖心を抱く人物もいる中、馳氏は大声で秘書男性を呼ぶなどの言動を行ったと報じられた。団体はこれらの問題とともに、馳氏が少女の腰を両手で触るセクハラもあったと抗議文を提出。馳氏側はセクハラの事実は否定したものの、謝罪コメントを出している。

 さらに、2015年に馳氏は文部科学大臣に就任したが、記者会見で教師時代に生徒へ体罰をしていた事実が明らかになり、批判を集めた。馳氏の前職はプロレスラーだが、その前には大学卒業後に地元の石川県で国語教師を務めていた経験がある。この時にレスリング部の監督を務め、生徒に体罰を行っていたようだ。

 馳氏は、2008年に“ヤンキー先生”こと義家弘介氏と『正論』(産経新聞社)で対談した際、これらの経験を語っていた。これが文部科学大臣就任時に問題視された。馳氏は発言を認め、「私に竹刀で殴られた高校生たちに謝罪したい」と発言。さらに「体罰はあってはならないし、してはいけない」と語ったが、説得力を欠くコメントとして批判を集めた。

 何より、馳氏の政界進出のきっかけは地元の重鎮政治家である森喜朗氏のスカウト。失言の多い森氏の評判も決して良いわけではないだろう。過去の言動や森氏との関係を含め、馳氏の知事としての前途は多難と言えるかもしれない。

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