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侍ジャパン・稲葉監督、金メダル獲得なら続投? 強化委員会は五輪後の難題噴出を不安視か

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稲葉篤紀監督

 東京五輪・野球競技を戦う侍ジャパンが“決勝進出”を決めた。お祭りムードに水を差すつもりはないが、12球団やNPB関係者の間でこんな声も聞かれるようになった。「次の代表監督は誰だ?」――。

 「稲葉篤紀監督は退任、来年は日本ハムの指揮官に就任でしょう。次の代表監督になる人は大変だと思いますよ」

 多くの関係者から「大変だ」の声が出てきた。

 >>球界OB、五輪野球には「言うほど興味が湧けへん」発言に共感の声 “金メダルは当然”の風潮には反発も<<

 このまま行けば、日本は金メダルを獲る。当然、“世界一のチーム”を継承する重圧はもちろんだが、「大変だ」と言われる理由はそれだけではない。

 「次の代表監督は佐々木朗希、宮城大弥、奥川恭伸など若い投手を預かり、佐藤輝明も育てていかなければなりません」(球界関係者)

 新型コロナウイルス禍がなければ、「2020年東京五輪で稲葉監督は勇退、21年第5回WBCは新監督で」という流れだった。

 アマチュア、学生を含めた野球団体の目標は「世界一」の奪回と、世界規模での野球人気の回復。WBCに関しては第3回、4回で苦渋を味わっており、五輪で金メダル獲得を果たせば、WBC優勝の期待はさらに高まってくるはず。

 「30歳前後の代表選手、つまり、現在の侍ジャパンの主力選手たちは『代表を卒業』という可能性も出てきます。若い投手を育てながら、世界一をめざすのは、相当難しい」(前出・同)

 それだけではない。現・代表チームと“距離”ができてしまった有力選手もいないわけではない。楽天・松井裕樹、西武・森友哉などがそうだ。一部では、

 「2019年プレミア12大会を体調不良などで代表入りを辞退したため、現在の首脳陣が避けている」
 との話もまことしやかに囁かれている。

 当然、彼らにも世界一奪回のために協力してもらわなければならない。

 「プロ、アマ合同で野球振興などに取り組む日本野球協議会なる組織があって、その中の強化委員会が侍ジャパンをサポートしています。稲葉監督を選出したのは、その強化委員会です。前任監督の小久保裕紀氏(現ソフトバンクコーチ)を選出したのも、強化委員会の前身組織でした」(ベテラン記者)

 NPB関係者たちの話を総合すると、後任人事は強化委員会に今回も委ねられるようだ。「12球団は口出ししない」方向だが、監督未経験者をいきなりトップに据える人事には否定的だ。

 また、小久保、稲葉両監督が選ばれた経緯だが、当時言われていたのは「内部昇格」。小久保元監督は代表チームのリーダー的存在で、稲葉監督もチームリーダーであり、小久保政権下で打撃コーチを務めてからの指揮官就任だった。次の代表監督も内部昇格なら、代表選手の経験者で現コーチから選ばれるのか…。

 「金メダル獲得なら、強化委員会が稲葉監督に相談するかもしれません」(前出・球界関係者)
 金メダルを獲得して退くとなれば、次の代表チームにも影響力は残るだろう。

 決勝戦を前に、背広組がざわついている。(スポーツライター・飯山満)

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